心理師 juneberry’s blog

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父のこと

父のこと#19 さいごに

この投稿を使って、たくさんの思い出を整理できたことで、私にとっても心の整理ができ、とても良い父の最期を迎えられたと思っています。 思春期から口をきかなかったことや、父への許せない気持ちが漠然とあった中、末期の癌を宣告されて、戸惑っていた時に…

父のこと#18 かたづけ

父が亡くなって、忌引きがあるので 家の片付けと年末までにできる手続き等をしている。 兄弟3人でとにかく、書籍が多いのでその処分のための整理。 そして、父には変な癖があり、それは本の間にモノを挾むこと。 何だろうか、本の中に置いている? みたいな…

父のこと#17 意外な答え合わせ

お通夜があった。 コロナ禍なので家族葬で、本当の身内だけで行った。 コロナ禍ということで 私たち兄弟とその子どもと、だけにしたかったが 父の兄弟とその子ども、あるいは父の兄弟の子どもが 来てくれた。 私にとっても、いとことの本当に久しぶりの再開…

父のこと#16  旅立ち

昨日、父が旅立ちました。 昼過ぎに連絡があり、仕事の調整をして夕方駆けました。 緩和ケア病棟では 最後の延命措置を希望によってはしていないので 私がついた時には、酸素マスクをつけた父が眠っているように見えましたが、 少し前から脈はなかったようで…

父のこと#15 いくつになっても子ども

先週、父に会うと思っていたよりも元気だったので ビデオ電話で通話した息子たちも 「声出てるやん」「元気やん」と言っていた。 私も「緩和ケア病棟に入って、元気になったな」と感じていた。 ただ、その裏には、惜しみない薬の投与があるのも知っている。 …

父のこと#14 コロナが落ち着いたら…って、

父の入っている緩和ケア病棟は、いつでも面会が可能で 家族にとっては、本来なら、とてもありがたいところだ。 仕事の帰りに、父のところへ寄った。 少し遠回りになるが、もともとが片道40キロ強を車で通勤しているので、あまり変わらない。 「1週間に1…

父のこと#13 緩和ケア病棟

緩和ケア病棟に、先週から入り、初めてお見舞いに行った。 面会は1日中自由。1家族3人まで、15分まで。 ナースステーション前の入り口で、検温を済ませて部屋を教えてもらう。 妹からの情報では、痩せていたと聞いていたが、やっぱり痩せていた。それよりも…

父のこと#12 作戦

去年の年末に体調が悪くなった父。今年の12月で80歳になる。 末期の癌だったので、抗ガン剤治療をして、一通りの効き目がありそうなものを使ったらしいが、それも10月で終了したとのこと。これは昨日、妹が教えてくれた内容。 父の癌がわかると同時期からコ…

父のこと #11浪人長男の居候生活(下)

そういったことを、長男は電話で私に伝え 「オカンがそんな風に思われて、悪い」と私に謝った。 その言葉は、とても嬉しかった。 私の母は、褒めて育てるタイプではなく とにかくダメだし、叱咤ばかりで私を育てた。 だから、そう言った言い回しは、想像もつ…

父のこと #11浪人長男の居候生活(上)

うちの長男は、浪人時代を私の実家で過ごした。 そもそも、高校3年生でもあまり勉強しておらず 長男本人も、保険のつもりか 推薦入試受験の帰りに、実家にお願いに行っていた。 帰りにお願いに行ったこと。これには、私も激怒した。 でも一般入試も受けたい…

父のこと #10好きなことをさせなアカン

子どもが産まれてから、父と話をすることが増えた。 いつも父は、孫のことを思い 「子どもには好きなことをさせなアカン」 と言う。 私は、3歳からバレエ、4歳からピアノを習い 「習い事は10年続けないといけない」 という母の教えを守り 辛い気持ちを我慢…

父のこと #9議論を戦わせる

いつも、父に言い負かされてしまう私は いつか「ギャフン」と言わしてやろうという思いから 今でいう「どう論破するのか」ということを 小学生の頃から考えていた。 父も変わっていたが、私も相当変わっていた。 私は、家の外では大人しい子だったので 自分…

父のこと #8空気を読めない読まない

癌末期の父の記録。 幸い父は元気で、実家の庭の手入れをしているらしい。 幼い日の思い出。 父は空気があまり読めない。 でも、読める時もある。 読めていても、自分を主張して空気を崩す時もある。 「これを言って何が悪い」と言う。 威厳があるというのと…

父のこと #6.5の②やっぱり

癌末期の父から実家に来るようにとの連絡があったが、腰が重く伸ばし伸ばしになっていたのです。「四連休中に行く」とnoteに宣言するも一日遅れの今日になった。 四連休中に実家に行くはずが 連絡するのが遅くなり、やっと今日の仕事帰りに 実家へ立ち寄りま…

父のこと #6.5気が進まない

なんか、あまり進まないんです。気持ちがね…。 先日、父から電話があって「一度家に来て」とのことでした。 日程調整を理由に先送りしていますが、この休み中には行かないと…と思いながらも重い腰が上がっていません。 父は末期の癌が2月頃にわかり、そろそ…

父のこと #7素晴らしくピュア

癌で闘病中の父親とコロナで会えないので 父への手紙を書いたことをきっかけに 私の中であふれてきた思い出を記録として書いている。 でも 4連休後に、実家に行ってから 「父のこと」を書くモチベーションが下がっていたので しばらく遠のいてしまっていた…

父のこと #6口をきかなかった18年

思春期から こだわりが強い 急な物事の変更に対して臨機応変に対応することができない 要領が悪い そういう父を受け入れられなかった。 実家は、父方の祖父母との同居で 母対父方、姑みたいな雰囲気の家族だったので もちろん 愚痴を聴くのは、長女の私とな…

父のこと #5農業への憧れ

癌で闘病中の父親とコロナで会えないので 父への手紙を書いたことをきっかけに 私の中であふれてきた思い出を記録として書いている。 実家は普通のサラリーマンの一家だった。 小学校3、4年の夏休みには 淡路島の親戚の家に、1週間ほど遊びに行った。 酒屋…

父のこと #4クリームソーダ

思い出されるエピソードには、どんな意味があるんだろうか なぜ、それを思い出されたのかはわからないが なぜか、でてきた記憶。 私が小学4年生くらいの頃の話。 だんだんと父親への不信感が芽生えてきていた頃。 淡路島の親戚の家からの帰り、どこかのレス…

父のこと #3黄身をつぶすな

思い出されるエピソードには、どんな意味があるんだろうか なぜ、それを思い出されたのかはわからないが なぜか、でてきた記憶。 幼稚園か1,2年生の頃の話である。 父と二人で、最寄り駅の立ち食いうどん屋へ行った時の話である。 後にも先にも、一度きりで…

父のこと #2冬のハイキング

父は、ハイキングや山登りが好きで、 近くの山へよく連れってもらったことを思い出した。 こう言ったが話される時に、いつも語られるのは、 私が幼稚園に通っていた頃 ある冬の休日、父と一緒にハイキングへ行き 行った先でボートに乗ったが 冬の冷たい池に…

父のこと #1

昨年、12月末に体調不良で急に入院した父は 12月に79歳になったばかりだった。母と二人で暮らしている。 年明けに胆道癌がわかり 十二指腸と膵臓切除の2月頃手術予定だったが 検査を重ねた結果、肝臓にも転移があり 手術は行わず肝臓癌への化学療法を行うと…