心理師 juneberry’s blog

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父のこと #11浪人長男の居候生活(上)

 

うちの長男は、浪人時代を私の実家で過ごした。 

 

そもそも、高校3年生でもあまり勉強しておらず 

長男本人も、保険のつもりか 

推薦入試受験の帰りに、実家にお願いに行っていた。 

帰りにお願いに行ったこと。これには、私も激怒した。 

 

でも一般入試も受けたい、それもたくさん受けたいと言う。 

実家の私の両親には、 

「浪人すると思うから、ここから予備校へ通わせてほしい」 

とお願いしに行っているのに 

 

「とりあえず、一般入試も受けたい」って? 

それもたくさん・・・ 

 

結果から言うと、後で誰の責任にもしないように 

長男の言い分を尊重して 

家族で話し合い、すべて飲んだ。 

そして、浪人。 

 

3月末から実家に居候し 

予備校に通い出す。 

 

高校3年間、勉強をしてこなかった長男は 

なんとかクラブで学校生活を楽しみ、保っていた。 

予備校での生活は、慣れずにしんどかった様子で 

7月頃から、通わなくなっていった。 

 

私は、もともと実家にあまり帰りたくなかったし 

距離を置きたかった。 

 

それを長男も知っていた。 

だから、あえてなのか 

たまたま実家の立地の問題なのかは 

尋ねたことはないが 

 

実家への居候を希望したときには 

実は、唖然とした。 

 

でも、実家への居候に関して 

私が反対する理由もないので、許した。 

そして正式に、こちらから親子3人でお願いに行った。 

 

とりあえず、空いていた部屋に住めるようにしてもらい 

気ままな浪人生と老夫婦との生活が始まった。 

 

反対しなかった理由の中には 

少しは、私の小さい頃の苦悩がわかればいいと思い 

実家へ行かせたような気持ちもあった。 

 

 

私は、子どもの頃、心に反発心は持ちながらも 

大きな道では逆らわずに、育ってきたので 

 

居候、そして浪人の身分でありながら 

途中で予備校通わなくなる、なんていう長男の奇行には 

さすがに、両親とも面食らったようだった。 

 

でも、私の心の中では、私のできなかったことをやり 

両親を驚かせたことに対する 

「ようやった」 

という 

まだ親を困らせたい、私の中の子どもの思いと 

 

「まったく、どうするつもりか」 

という 

浪人している長男への、母親目線とが、入り混じりながらも 

 

「最終的には、本人が決めることだから」 

本人のやる気が必要だ、と心底から思っているので 

そこに、不安な気持ちはなかった。 

 

ただ実家では 

予備校不登校になった長男に対して 

私の母親は、いろいろ必死に罵声をあびせた後 

「お母さんも育て方を、間違ったんやな!」 

と言い捨てたらしい。