心理師 juneberry’s blog

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家族に対する憧れを表していると感じました「幸福な遊戯 」角田光代

 

幸福な遊戯 (角川文庫)

幸福な遊戯 (角川文庫)

 

 私が、Kindle本を耳読した本の感想を、ご紹介しています。 本選びの参考になれば、と思っています。

 

読み終えるまでの平均的な時間(3時間6分)

 

感想…

短編小説三篇でした。

共通するテーマは家族を求める心だと感じました。

家族に対し憧れをもつ主人公たち。それぞれが自分の憧れる家族を夢見ている。

そして、憧れが大きいあまりに、周りの人をコントロールすることになってします。

家族は、どうしても自分1人では作れないもの。

その家族ごっこの相手が、必要になります。

自分が子供の頃に育った家族というのが、普通かどうかはわからないですが、誰もが家族に対して、報われなかった思いをどこか持っているだろうと感じました。

家族についての憧れは、私の中にもあって、作り上げてたいと強く思っているところです。そう言った誰にでもある心の中にあるものを、上手く小説にしているな、と感じました。

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

ハルオと立人と私。恋人でもなく家族でもない三人が始めた共同生活。この生活の唯一の禁止事項は「同居人同士の不純異性行為」―本当の家族が壊れてしまった私にとって、ここでの生活は奇妙に温かくて幸せなものだった。いつまでも、この居心地いい空間に浸っていたかったのに…。表題作「幸福な遊戯」(「海燕」新人文学賞受賞作)の他、2編を収録。今もっとも注目を集める作家、角田光代の原点がここにある。記念碑的デビュー作、待望の文庫化。

著者について

●角田 光代:1967年神奈川県生まれ。96年「まどろむ夜のUFO」で野間文芸新人賞、「キッドナップ・ツアー」で99年産経児童出版文化賞フジテレビ賞、2000年路傍の石文学賞を受賞。著書に「恋愛旅人」「みどりの月」「空中庭園」「愛がなんだ」など。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

角田/光代
1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。90年「幸福な遊戯」で「海燕」新人文学賞を受賞しデビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で野間文芸新人賞、98年『ぼくはきみのおにいさん』で坪田譲治文学賞、『キッドナップ・ツアー』で99年産経児童出版文化賞フジテレビ賞、2000年路傍の石文学賞を受賞。2003年『空中庭園』で婦人公論文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)