心理師 juneberry’s blog

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2022年1月の読書まとめ

1月は27冊読みました。

1月の途中から仕事で疲れてきて、ペースが落ちました。

1月の読書メーター
読んだ本の数:27
読んだページ数:6219
ナイス数:73

パリの国連で夢を食う。 (幻冬舎文庫)パリの国連で夢を食う。 (幻冬舎文庫)感想
とても面白かったです。 国連の話と言うよりも、各国の文化の違い、そしてパリの風土を著者の日常から知ることができました。日常生活の些細なことが違う…それぞれの育ってきた国や地域によってこれほど異なるんだな、と感じました。 違いの背景を聞いてみると、それぞれにその意味はわかるけれども、文化の違いとわからなければ、冷たいと感じたり、おかしい?と感じたりする感覚も読んでいて感じました。 海外で生活したことのない私には、とても新鮮に感じられました。
読了日:01月03日 著者:川内有緒
異邦人 (PHP文芸文庫)異邦人 (PHP文芸文庫)感想
読みすすめていくにつれて、主人公の美術に関する思いの深さと京都言葉のに囲まれた生活とが、とても心地よく入ってきました。 センスや感覚に忠実に生きてきた登場人物たちがたどり着いた先は、行き着くべくして行き着いたところで、そうなることが、昔から決められていたように思えました。 優しい雰囲気の中にも芯の通った原田さんの作品に心が揺れました。よかったです。
読了日:01月03日 著者:原田 マハ
悪い女 暴走弁護士 (文芸社文庫)悪い女 暴走弁護士 (文芸社文庫)感想
初めに犯人らしい悪い女が出てくるが、本当にそうなのか… 最後にどんでん返しがあるのだろうか、と考えながら読みすすめました。人の思い込みや偏見は世の中にたくさんあるけれども、子どもの頃に感じた親への思いは、その人の土台となって一生変わらないモノなんだと感じました。
読了日:01月03日 著者:麻野 涼
君と夏が、鉄塔の上君と夏が、鉄塔の上感想
中学生の初々しいストーリー。

鉄塔についてまったく知らなかったので、いろいろな世界があるんだな…と

とても興味深く読みました。ほのぼのと読めた作品でした。
読了日:01月03日 著者:賽助
ペルシャの幻術師 (文春文庫)ペルシャの幻術師 (文春文庫)感想
ペルシャから始まり、昔の幻術師のストーリーの短編集だった。

忍術も含め、昔はどの国や地域でも同じような幻術師がいたと言うことにちょっと驚いた。

今の時代は、科学で解明されていないことはないとされているけれど、人間の感覚を研ぎ澄ますことも少なくなってきて、より鈍感になってきているようにも感じられた。

本当に昔は幻術師がいたのかも。
読了日:01月03日 著者:司馬遼太郎
青い城 (角川文庫)青い城 (角川文庫)感想
この物語を読んで、初めは子どもの頃に読んだ「にんじん」を思い出した。いわゆる自己肯定感が低い人ではあるが、物語に出てくる周りの人はそれをいいことに、主人公をいじめている嫌な感じが、子どもの頃に感じた感覚にとても似ていた。途中からは、人を思う気持ちがとてもピュアで嬉しく感じた。最近の作品にはない、初々しいけど重厚な感じがあった。
読了日:01月04日 著者:モンゴメリ,谷口 由美子
白い体白い体感想
この後どうなるのか、ちょっと怖いような気がしました。周りの優しい人たちが、どんどんと太らせていって、それから・・・。
読了日:01月04日 著者:火乃沢明冬
ナベちゃんのヨメ (Kindle Single)ナベちゃんのヨメ (Kindle Single)感想
とても痛いところを突かれた。女性は、距離の近い男友だちを都合よく使っているのかも知れない。それは本当の友だちだと感じているのだけれど、男女関係に発展はしたくないと言う思いも、確かに裏にあるのではないだろうか。そう考えると、ナベちゃんはそのヨメの存在が唯一無二であって、とても幸せなんだと理解できた。短編でありながらパンチが効いていると、私は感じた。
読了日:01月04日 著者:辻村 深月
左遷社員池田 リーダーになる〜昨日の会社、今日の仕事、明日の自分〜左遷社員池田 リーダーになる〜昨日の会社、今日の仕事、明日の自分〜感想
ストーリーを通してマネジメントを学べる点では、とてもわかりやすくてよかった。組織を知る時の教科書として使用できそうに思った。
読了日:01月04日 著者:鈴木 孝博
月の娘にスープを送る月の娘にスープを送る感想
推理小説でIT関係の話だけれど、家族の物語。 その組み合わせが今風で、展開も面白く引き込まれました。 読む年代によっても感想は違うかと思いますが、とてもいいお話だったな、と感じています。
読了日:01月10日 著者:高山 環
教室が、ひとりになるまで (角川文庫)教室が、ひとりになるまで (角川文庫)感想
高山さんの作品2作目読みました。物語の土台の部分での発想が面白いと感じました。理小説なんだけれども、ヒントを与えられた推理もありながら、そこに物語自体がどうなっていくんだろう…という面白さがありました。
読了日:01月10日 著者:浅倉 秋成
Ork(オーク)-2006-Ork(オーク)-2006-感想
スマートフォンがまだメジャーではなかった時代の話だと言うこと。少し前だけれども、それほど世界観は変わっていない。逆にその時代に、こんな発想できたんだ…と驚きます。
読了日:01月10日 著者:高山 環
犬にきいてみろ 花咲舞シリーズ (Kindle Single)犬にきいてみろ 花咲舞シリーズ (Kindle Single)感想
短編。推理の入門編的なストーリーでした。登場人物の個性がそれぞれ出ているので、映像を思い浮かべられるような感じがありました。テレビドラマは見たことはないけれど、その中にあったのかな、と思いながら読んでいました。
読了日:01月10日 著者:池井戸 潤
燃えつきるまで (幻冬舎文庫)燃えつきるまで (幻冬舎文庫)感想
自分に受け入れ難い事実がある時の思考回路が再現されていた。とても、よくわかる感覚で、主人公がどんどんハマっていく様子が途中怖かった。最終的にこの話はどうなるのだろうか…と不安になった。は自分の思い通りにならないことをなかなか受け入れられないし、言葉になっていない部分を、わかっているのに勝手に解釈してしまう。弱い部分があるのだな、と感じた。
読了日:01月16日 著者:唯川恵
ねこつくりの宮ねこつくりの宮感想
高山ワールドに引き込まれました。やっぱり童話作家だからか発想が限りなく広がっている。小説というジャンルから始まるのではなくて、物語というところから始まっているように感じる。また今回も物語のベースに驚かされた。
読了日:01月16日 著者:高山 環
メタバースとは何か~ネット上の「もう一つの世界」~ (光文社新書)メタバースとは何か~ネット上の「もう一つの世界」~ (光文社新書)感想
そのモノがまだない時にそれをイメージするのはとても難しい。私にとっては、メタバースはそれほどリアルにわかる環境ではないのでピンとこないところもある。しかし、メタバースが生活に入ってくるのも感覚でイメージできる。それは、あっという間にiPadが生活の中に入ったり、家電とインターネットが繋がる生活がリアルになったことを実感しているからである。きっと、私はこの本を読んで、著者の言いたい内容をしっかりと理解できていないだろうな、と思っている。でも、この本ですごくたくさんの刺激を受けたことは確かである。
読了日:01月16日 著者:岡嶋 裕史
斎藤一人 神的 まぁいいか (明るい未来を切り開く究極のコトダマ)斎藤一人 神的 まぁいいか (明るい未来を切り開く究極のコトダマ)感想
20年ほど前に一人さんの「100回聞きテープ」というCD(ややこしい)を聞いていました。とてもたくさんのことを教えてもらいました。久しぶりにお名前を見たので読んでみました。やっぱり変わっていないな、一人さん。最後にコロナのことについてもお話しになられていたので、興味深く読ませてもらいました。どんなことがあっても、本当に心をしっかりと持っていきたいと思いました。
読了日:01月16日 著者:斎藤一人
記憶の森の魔女記憶の森の魔女感想
ミステリーのような展開だったけれども、認知症の方の世界はそう言うことかも知れないな…と感じました。「なんでわからないんだろう?」ではなくて、捉え方が違うというところをしっかりと理解することが大事だと思えました。物語の発想が面白いと思いました。
読了日:01月22日 著者:くみた柑
パリでメシを食う。 (幻冬舎文庫)パリでメシを食う。 (幻冬舎文庫)感想
大人になって海外へいくというのは、選ばれし人だと思っていたので、それが自分の思い込みだとわかりました。きっかけは些細なことであっても、経歴がなくても、そこへ行ってやりたいことがあれば、行けばいいのだと感じました。登場された人たちは、自分の気持ちを一番に考えて生きているな。私たちには可能性があったんだ…と気付ける本でした。
読了日:01月22日 著者:川内有緒
武器としての図で考える習慣: 「抽象化思考」のレッスン武器としての図で考える習慣: 「抽象化思考」のレッスン感想
とてもわかりやすく思考について理解できた気がしました。確かに私の周りにいる頭の切れる人も、図を描いていました。図にできることが、シンプルにそのものごとの本質を理解できているというところであるとわかったので、紙にできるだけ図を描いて思考を深めたいと思いました。楽しくなりそうな気がしました。 
読了日:01月22日 著者:平井 孝志
ピグマリオン (光文社古典新訳文庫)ピグマリオン (光文社古典新訳文庫)感想
この物語はもしかしたら…と思いながら読み進めました。思ったこと。一つは英語は発音が難しいっていうこと。文字と発音が異なっているから、育ちつ場所によってその発音が変わってしまう。物語の土台が納得できました。もう一つは「マイフェアレディ」の結末がまったく違うことに驚いたけれど、主人公が自立した女性に成長できたところを誇らしく見ることができました。 マイフェアレディ」が好きだったわけではないが、薄らと覚えていて、偶然読んだ「ピグマリオン」がオリジナルだったんだ…と、とても得をした気分になりました。
読了日:01月22日 著者:バーナード・ショー
ウィザードグラス (双葉文庫)ウィザードグラス (双葉文庫)感想
小説ではあるけれど、情報化時代の恐ろしさを垣間見た気がしました。最低限の個人情報には気を使っていますが、SNSや端末を知られることがどう言うことか今ひとつピンときていなかったです。もしも、端末のやり取りの内容やGPSの位置情報が集約され、管理されるとすれば、怖いと思いました。そう言った技術を正しく使うことが、私たち人間に求められているんだな…と強く感じた作品でした。こう言う内容のストーリーが出てくるのは、時代だなと感じたのと、こう言う技術系の内容は、すぐに古くなってしまうのかも知れないなとも思いました。
読了日:01月22日 著者:根本聡一郎
アスクレピオスの杖アスクレピオスの杖感想
AIが活用される時代になると、医療分野では人間の目での見落としや治療者の経験値の差から治療方法が異なるようなことが減ってくるのだろうな…という感覚は漠然とは持っている。そういう時代になって、本当にAIに任せ切りで信用できるのか、という鋭い視点を持ったストーリーになっていた。最近読んでいる推理小説は、たまたまその舞台がAIだったり、ネット上のSNSだったりで、時代の移り変わりを肌で感じている。これからもどんどんと新しい分野の推理小説が出てくるのだろうと感じている。
読了日:01月23日 著者:浅谷 祐介
心の休ませ方 「つらい時」をやり過ごす心理学 (PHP文庫)心の休ませ方 「つらい時」をやり過ごす心理学 (PHP文庫)感想
何の気なしに読み始めたこの本。 私の子どもの頃、そして今にドンピシャすぎてびっくりしました。夫にも読んでもらいました。本当に甘えを搾取された子どもは恨みを心の中にためています。まさかこんなにキチンと言語化されているなんて驚きました。 そんなにたくさんこんな感情を持っている人がいるのだろうか。共感できる人がいるんだろうか。
読了日:01月23日 著者:加藤諦三
ゴルゴタ (徳間文庫)ゴルゴタ (徳間文庫)感想
一つ一つは非常に残忍な話だったが、筋の通った読んでいてスッキリするストーリーだった。家族をはじめとする、人と人との絆と、国を守るということの意味を考えさせられた。何をもってこの国を守るといえるのだろうか…主人公の思考や生き様に共感できるような部分が少し見られた。
読了日:01月23日 著者:深見真
叫ぶ臓器 (文芸社文庫)叫ぶ臓器 (文芸社文庫)感想
臓器に関するストーリーは、お金との関係やアジア圏の国が出てくるけれど、こんなことあるのかな…と思いながら読んでいました。健康を手に入れようと思うと、最終的には臓器へたどり着くのだな、と。主人公が薬剤師ならではの視点でこの問題を切ったけれど、確かに移植手術の数に比例せず手術後の薬が、今この日本でも処方されているとしたら…本当はどうなんだろう?と考えました。
読了日:01月30日 著者:麻野 涼
人生の短さについて 他2篇 (光文社古典新訳文庫)人生の短さについて 他2篇 (光文社古典新訳文庫)感想
以前にも読んだことがあったけれど、今回はとても心に響いた。こんな内容だったかな…と感じた。「母ヘルウィアへのなぐさめ」の内容が心に刺さりました。母性のような、本当に大きな愛を感じ、これが約2000年も昔の人が考えていた内容だと考えると、本当に哲学が発達していたんだな、と思えた。文明が発展する前でも、哲学は発展し、それは今でも十分通用する内容であって、逆に今よりも筋の通った道徳のようなものがある。セネカの時代には、この内容をどう思って読んでいたんだろうか…と、2000年前に少し思い巡らせた。
読了日:01月31日 著者:セネカ

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