本のご紹介「すれ違う背中を」「いつか陽のあたる場所へ」乃南アサ
感想
少し上手く行きかけたと思ったら、嫌なことがあったり
特に何も思ってなかったら、いいことがあったり。
一度、刑に服した彼女たちでなくても、多かれ少なかれ
みんな同じような人生歩んでると感じた。
同じようなことがあっても、人はそれぞれ感じ方も違う。
だから違いがよかったり、相手がわからなかったりもするんだと思った。
刑に服した人の視点に立って
物ごとを考えたことがなかったので新鮮な感覚があったし
些細なことで色々なことを感じながら過ごしている人がいるんだと思った。
確かに、前科がある人にはなかなか出会わないと言うことは
みんな隠して生活しているのかも知れない。
私が思っている以上に、日常の生活の中から気にして生きているのかもと感じた。
もしもそう言う過去を話されたら、私はどう感じるのだろうか、と考えた。
世間はともかく、家族からも縁を切られる主人公を見ると、それは気の毒に感じた。
内容(「BOOK」データベースより)
約140年前、その女性は、北海道十勝の原野へ渡った。オベリベリ―和人たちによって「帯広」とされた新天地。明治の先進教育を受けた彼女は、いかに生き抜こうとしたのか。開拓に身を投じた実在の若者たちを基にした、著者が初めて挑む長篇リアル・フィクション。
著者について
乃南 アサ
1960年東京生まれ。88年『幸福な朝食』が第1回日本推理サスペンス大賞優秀作となる。96年『凍える牙』で第115回直木賞、2011年『地のはてから』で第6回中央公論文芸賞、2016年『水曜日の凱歌』で第66回芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞。主な著書に、『ライン』『鍵』『鎖』『不発弾』『火のみち』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ウツボカズラの夢』『ミャンマー 失われるアジアのふるさと』『犯意』『ニサッタ、ニサッタ』『自白 刑事・土門功太朗』『すれ違う背中を』『禁猟区』『旅の闇にとける』『美麗島紀行』『ビジュアル年表 台湾統治五十年』『いちばん長い夜に』『新釈 にっぽん昔話』『それは秘密の』『六月の雪』など多数。