心理師 juneberry’s blog

読みたい本が見つかる

「マチネの終わりに」平野啓一郎

物語が終わって欲しくない…と思いながら読み進めた。

昔むかし「マディソン郡の橋」と同じような印象をもった。ただ、当時20代、学生時代だったので意味がわからず、日常ばかりで、面白くなかったという印象だった。

でも、今50代になって、色々な感情がわかってとても奥深い作品だなと感じた。昔読んだマディゾン群の奥深さも、学生の私にはわからなかったんだろうと感じた。人は、歳とともに感じることが変わってくると感じた。

好き嫌いは別として、同じ価値観を共有できる人に出会えることを幸せだと感じる。結果的にそれが、好きということになるのかもしれないけれど…。久しぶりに、フワッとした温かい気持ちになった。おばちゃんの私にとって、いい作品でした。

内容(「BOOK」データベースより)

結婚した相手は、人生最愛の人ですか?ただ愛する人と一緒にいたかった。なぜ別れなければならなかったのか。恋の仕方を忘れた大人に贈る恋愛小説。

著者について

平野 啓一郎(ひらの・けいいちろう)
1975年愛知県蒲郡市生。北九州市出身。京都大学法学部卒。1999年在学中に文芸誌「新潮」に投稿した『日蝕』により第120回芥川賞を受賞。著書は小説、『葬送』『滴り落ちる時計たちの波紋』『決壊』(芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)『ドーン』(ドゥマゴ文学賞受賞)『かたちだけの愛』『空白を満たしなさい』、『透明な迷宮』、エッセイ・対談集に『私とは何か 「個人」から「分人」へ』『「生命力」の行方~変わりゆく世界と分人主義』等がある。 2014年、フランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。