心理師 juneberry’s blog

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「ナベちゃんのヨメ」辻村深月

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感想

とても痛いところを突かれた気がした。

女性は、距離の近い男友だちを都合よく使っているのかも知れない。それは本当の友だちだと感じているのだけれど、男女関係に発展はしたくないと言う思いも、確かに裏にあるのではないだろうか。

そう考えると、ナベちゃんはそのヨメの存在が唯一無二であって、とても幸せなんだと理解できた。

短編でありながらパンチが効いていると、私は感じた。

 

 

著者について

辻村深月(つじむら みづき)
1980年、山梨県生まれ。読書好きで、小学生の時、綾辻行人の名作『十角館の殺人』を読んで感銘を受け、ミステリーの創作を始めた。高校時代から大学時代にかけて書き上げた大長編『冷たい校舎の時は止まる』で2004年にメフィスト賞を得て、デビューを果たす。謎解きを軸に青春小説へとジャンルを広げ、2010年、母と娘の関係をテーマにした長編『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』で直木賞候補に推された。2011年、長編『ツナグ』で吉川英治文学新人賞を受賞。同年、長編『オーダーメイド殺人クラブ』で二度目の直木賞候補となった。2012年、短編集『鍵のない夢を見る』で直木賞を受賞。他の長編に、テレビドラマ化された群像劇『本日は大安なり』、青春小説『島はぼくらと』、長編『ハケンアニメ!』『かがみの孤城』などがある。