心理師 juneberry’s blog

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若くして逝った作家 小坂流加「生きてさえいれば」

 

生きてさえいれば (文芸社文庫NEO)

生きてさえいれば (文芸社文庫NEO)

 

 Kindle本を耳読しています。

 

 

読み終えるまでの平均的な時間(4時間9分)

 

 

どこか、心にグッとくる小説だと思いながら読み終わりました。

私は普段、あまり小説では涙ぐみませんが、登場人物のセリフ、ところどころに心を掴まれて目がうるみました。安心感のある終わり方ではあったのですが、それほどハッピーエンドでもなく…と物足りなさも、少し感じました。

 

本の最後に、編集部による解説があり、それを読んで私は驚きました。

「余命10年」の編集後、作者は病状が悪化し、刊行を待たず、39歳の若さで逝去されたとのこと。そしてこの本は、その後、家族に見つけられた原稿を出版したとのことでした。

なんか、悲しくなりました。作者は、この物語の結末を無責任にハッピーエンドにしていないような気がして、もう一度読み返したくなりました。

 

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