心理師 juneberry’s blog

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父のこと#19 さいごに

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この投稿を使って、たくさんの思い出を整理できたことで、私にとっても心の整理ができ、とても良い父の最期を迎えられたと思っています。 


思春期から口をきかなかったことや、父への許せない気持ちが漠然とあった中、末期の癌を宣告されて、戸惑っていた時に投稿し、思い出といっしょに、自分の心の中を紐解いていくと、自分でもいろいろなことがわかりました。

何が原因だったのかはよく分からないまま、とにかく嫌いだったこととや、事実を思い出してみれば、父なりに、関わってくれていたと言うことも、そのころの父の年齢を超えている今の年齢の私は、理解ができて、少しずつ溶けていったという感じです。 
人の気持ちって、わかっていても、できないことがたくさんあって、それをnoteを使いながら、受け止められて、自分自身で受け入れられたことは、私にとってはとても大きなことでした。最期に感謝を伝えられた娘であったことは、自分自身でも、一番嬉しいことでした。 
この記事を書いていなければ、頭の中では分かっていても、行動ができずに意地を張ってしまって、心に蓋をしたまま、父を送ることになっていたと思っています。 
実家の家族は、感情を出さずに、とにかく「なかったことにしてしまう」癖があるので(涙だけではないですが)葬儀の時には、私が一番涙を流していたことで、蓋をせずに、私は、しっかりと父と向き合えたと思いました。 
 
次に残された母親の時に、同じようにできるかと言われると、今のままでは、まだしこりがあって、難しい気がします。その時には、またお力をお借りして、自分が後悔しないように、そして、送られる人が良かったと思える最期にしたいとは、考えています。
 
余命宣告された父が、私に言った言葉

「それでもまあ、いい人生やったわ」

それを思い出して、私もそんな風に言える人生を歩みたいと思いました。 
そして、もう一つ心に残っている言葉は

「あっちにはなんにも、持って行けへん」 
これは、どこかで分かっていたことだけれど、結局、死ぬときって、何も持って行けない。

じゃあ、それまでに何を大切にして、生活していけばいいんだろう。

でも、それもどこかで分かっていたことだなと思いました。 
言葉で表すと、自分自身が後悔しない人生、モノでは無くて、心が満たされる人生が…ということなのでしょうね。 
わかってはいるけれど、日常生活では忘れていることだな、と思いました。 
 
私の父は、最期に大切なことを教えてくれたと思っています。

私と本投稿を取り巻くすべてのご縁に、心より感謝を申し上げます。本当に、ありがとうございました。