心理師 juneberry’s blog

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恋の極みを描ききった長編小説「ツ、イ、ラ、ク 」姫野カオルコ

 

ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)

ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)

 

 私が、Kindle本を耳読した本の感想を、ご紹介しています。 本選びの参考になれば、と思っています。

 

読み終えるまでの平均的な時間(7時間23分)

 

感想…

内容は、小学生から成人女性になるまでの話…。

読みながら、どこが本筋なのだろうか…と考えていました。小学校時代では、小学生女子のあの女子のいやらしさや、雰囲気をうまく出していて「そうそう、あるある」と思いながら読んでいました。

読み終わって思ったことは、主人公、隼子の精神年齢について。

14歳の頃から、いや、もっと前の小学生の頃から、精神的に自立していたこと。

それが寂しく感じられましたが、とても格好良かったです。

全編通じて、人の恋心や、嫉妬心のいやらしさを、真正面から表現してる、恋愛小説だと思いました。

姫野カオルコさんの作品はいくつか読んでいますが、若い人だとばかり思い込んでいました。

今まで読んだ作品すべてにですが、偏見ですが、そのお歳で、とても斬新な感覚をお持ちだと感じました。

いつも心を、ざわめかせてもらえる作品を、ありがとうございます。

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

森本隼子、14歳。地方の小さな町で、彼に出逢った。ただ、出逢っただけだった。雨の日の、小さな事件が起きるまでは。苦しかった。切なかった。ほんとうに、ほんとうに、愛していた―。姫野カオルコの新境地、渾身の思いを込めて恋の極みを描ききった長編小説。

内容(「MARC」データベースより)

すべての人の記憶に眠る、官能の目覚め。狂おしいまでの恋の痛み、恋の歓び-。渾身の思いを込めて恋の極みを描ききった長編小説。『ダ・ヴィンチ』掲載の連作短篇「キンコンカンコン」を部分的に原案とした書き下ろし。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

姫野/カオルコ
1958年滋賀県生れ。幼少の一時期をキリスト教宣教師宅で過ごした。青山学院大学文学部在学中にいくつかの雑誌でリライトやコラムを受け持っていたが、卒業後、画廊事務を経て、90年、出版社に直接持ち込んだ小説『ひと呼んでミツコ』がその場で採用され、単行本デビュー。以降、作品のテーマごとに文体を自在に操る筆力をもとに、『ドールハウス』『喪失記』『レンタル(不倫)』の処女三部作、『変奏曲』『整形美女』『よるねこ』『特急こだま東海道線を走る』など、ジャンルを超えた作品を次々に発表。作風は多様ながらも、生きることの哀しみと滑稽さを、つねに清明な視点で描きつづけ、多くの読者を獲得している。97年、アッシジの聖フランチェスコの生涯に想を得た『受難』が第117回直木賞候補となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)