心理師 juneberry’s blog

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知らないところへ旅に出たくなりました「さいはての彼女」原田マハ

 

さいはての彼女 (角川文庫)

さいはての彼女 (角川文庫)

 

 私が、Kindle本を耳読した本の感想を、ご紹介しています。 本選びの参考になれば、と思っています。

 

読み終えるまでの平均的な時間(3時間27分)

 

感想…

 

心の癒しということが、共通のキーワードになっていしました。

現代社会の中、毎日の生活で気づかないうちに、私たちの心が疲れて、何が普通かがわからなくなってなっている。旅でその地を訪れて、思いもせずに来たその土地や、そこで偶然出会った人たちに、心をほぐされながら気づくこと。それは、同じことを日常の中で言葉で言われただけでは、気づかないことでもある。

その土地が教えてくれることと、出会った人がかけてくれる言葉、その両方が相乗効果となって人の心に響いている。

そういえば、自分もそういった経験があったことを思い出しました。

旅に出て、些細な事に心を動かされると言うことは、日常生活では、やっぱり心の隙間がないと言うことなんでしょうか。

知らない人からの言葉が温かく心に染みいると言うことは、日ごろの生活ではしがらみが多くてそちらにばかり気がいっているのだろうかと少し寂しくも感じました。

私も、どこか遠くに旅に出たい気持ちがした本です。

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

25歳で起業した敏腕若手女性社長の鈴木涼香。猛烈に頑張ったおかげで会社は順調に成長したものの結婚とは縁遠く、絶大な信頼を寄せていた秘書の高見沢さえも会社を去るという。失意のまま出かけた一人旅のチケットは行き先違いで、沖縄で優雅なヴァカンスと決め込んだつもりが、なぜか女満別!?だが、予想外の出逢いが、こわばった涼香の心をほぐしていく。人は何度でも立ち上がれる。再生をテーマにした、珠玉の短篇集。

著者について

東京都出身。関西学院大学文学部日本文学科、早稲田大学第二文学部美術史科卒。森美術館開設室、ニューヨーク近代美術館(MoMA)勤務を経て、フリーのキュレーターとして独立。2012年『楽園のカンヴァス』で山本周五郎賞を受賞。