本のご紹介「嫌われ松子の一生(上)(下)」山田宗樹
(上)・読み終えるまでの平均的な時間(4時間25分)
(下)・読み終えるまでの平均的な時間(6時間20分)
感想
松子の一生をドキドキしながらたどりました。
とっても長いお話でしたが
読みすすめながら、主人公と一緒に松子さんに対する思いもだんだんと変化してきました。
小説なので波瀾万丈があって当たり前だけれど、そんな一生にもどこか憧れる気持ちがありました。
教員をやっていた松子が、普通の生活という言葉からかけ離れた生活を送るようになって、生活的には大きく変わってしまうことになったけれど、どんな生活をしていたとしても、松子自身が求めていたものは松子を受け止めてくれる人だったんだろうな、と思いました。松子が好きかどうか、愛しているかどうかというよりも、相手が松子を必要としているかどうか…。
小さい頃の父親に振り向いてもらえなかったような思いが、ずっと生きていたのかなと感じました。
とにかく、右へ左へと大きく気持ちを揺さぶられながら、松子の一生を巡ることができました。
内容(「BOOK」データベースより)
三十年前、松子二十四歳。教職を追われ、故郷から失踪した夏。その時から最期まで転落し続けた彼女が求めたものとは?一人の女性の生涯を通して炙り出される愛と人生の光と影。気鋭作家が書き下ろす、感動ミステリ巨編。