本のご紹介「ドクター・ホワイト神の診断」角川文庫 樹林伸
読み終えるまでの平均的な時間(4時間44分)
感想
久しぶりの小説。初めて樹林伸さんの作品を選んだ。
西洋医学のみでなく、その人の全てを診て患者を診断する主人公を見て、現代の医療のあり方を考えさせられた気持ちがした。
以前「サイレント・ブレス 看取りのカルテ」(高木淋光)を読んだときにも同じようなことを感じたが、超高齢化社会となった今、現在の医学で、求めるものと患者が求めるものが、少しずつズレてきている部分もあるのではないだろうか…と。
また、父が最期にホスピスに入ったことも思い出し、感じながら読み進めていた。面白かった。
内容(「BOOK」データベースより)
驚異の診断力を持つ謎の少女・白夜が高森病院の診断協議チーム「DCT」に入って1年。誤診を指摘し、白夜は次々に患者を救っていたが、以前に難病を患った元グラビアアイドルの日比野カンナが、またしても病に冒された。病名は「癌」。しかも子を宿しており、手術、薬物、放射線―いわゆる癌の3大療法では子供を救えない。果たして白夜は母子を助けることができるのか?癌のメカニズムと治療法に挑む、空前の医療小説!
著者について
樹林伸:早稲田大学政治経済学部卒業。「金田一少年の事件簿」「神の雫」など、多数のメガヒット漫画の原作者として活躍。著書に小説『陽の鳥』『ビット・トレーダー』『リインカーネイション 恋愛輪廻』などがある。