心理師 juneberry’s blog

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言葉は魔法 息子もわたしも助けられて

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今日、思い出したことがありました。

子育てに行き詰まっていた、専業主婦の時代のことです。
私が育てられたように、息子を育てていたのですが
小さな息子に、毎日ダメ出しばかりしていました。

そういったモデルしか見てこなかったので
正し事として、毎日、厳しくしつけるといった感じです。

でも、何か自分の中でも違和感が湧いてきてもいた頃です。

住んでいる田舎町の公民館での子育てセミナーのようなものの中に
近くの大学の先生がら、毎年5回シリーズくらいで、学ぶ会がありました。

平成の大合併の前だったので、まだ〇〇市ではなく、〇〇郡〇〇町でした。

平日の午前中開催なので、10名ほどの主婦が参加しかなく
とても贅沢な、大学のゼミ授業のような雰囲気でのアットホームな勉強会でした。

教育大の先生のお話でしたので、子どもの成長について
様々な視点でのお話があったように思います。

残念ながら、ほとんどは覚えていませんが
ひとつ覚えているのは

「子どもさんへの、普段の褒め言葉を、書けるだけ書いてください」

と言われたこと。

その頃、子供は2、3歳だったと思います。
下の子は、まだ生まれてなかったような気がします。

私の褒め言葉は「すごい」1つしか出てこなかったんです。

そもそも、普段、褒めてない…。
だから、いくら考えても、出てこない。

「やるやん」「ナイス」「さすが」「できたね」「上手ね」「OK」…
周りのお母さんたちからは、たくさんの褒め言葉が書かれていて
初めて気づいたんです。

私、まったく褒めてこなかったって。

そのお話では、褒めてあげることが大切という、ごく当たり前のお話でしたので
私は家に帰って、褒めてみようと思いました。

でも、普通の方には、まったく想像できないかもしれないですが

今まで褒めていない私にとって(褒められてこなかった私にとって)
褒めるということへのハードルは、相当高くて

ひとこと「上手くできたね」みたいな言葉を口にすることすら難しく。

「でもせっかく教えてもらったから…」

という葛藤が一定時間あって

息子が何かしたときに

「やるやん、上手くできるやん」

と小さな声で言えたように思います。

すると、小さな息子はニコニコして、とても喜んで
それから、すすんでお手伝いをしてくれました。
嬉しくていっぱいという感じでした。

「こんなことでいいんや…」と思いました。

翌回の子育てセミナーでそれを報告すると
その先生が
「よっぽど、褒めてなかったんですね。」と驚かれ

「それでいいんですよ。」と言ってくれました。

自分が褒められてこなかったので
褒めることが良い、ということは知ってはいたけれど
日常でできなかったし、別にしなくてもいいかと思っていました。

褒めて調子に乗せたらいけない、と
私の親も思っていたので、私もそう思っていました。

今となっては、あの先生のお名前すらわからないですが
2年ほど参加させていただきましたが
その年を最後に宮崎の大学へ移られました。
とても良い学びをさせてもらいました。

思っていても口から言葉として出さないと全く伝わらない。
口から言葉を出すことで、状況が変わるということを
身をもって知ることができました。

その後、次男が生まれ育て方は
長男への育て方とは180度変わるのですが
それはそれで、私の中の葛藤が生まれました。
またそのお話ができる機会があれば。

ブログに、過去のエピソードを投稿することで
そのものごとが、成仏するというか、昇華するというか
自己満足ですが、少し気が楽になります。

みなさん、いつもありがとうございます。