心理師 juneberry’s blog

読みたい本が見つかる

アーカイブからできている世界

今週は、言葉の使い方についての考え方が
大きく変わりそうです。

今までは、言葉を
読み書きと、伝えるツールとして見ていました。
でも、自分のアーカイブを紐解く鍵だと考えると
薄っぺらい言葉でタグ付けをすることが
すごく、もったいないと感じました。

今までも、楽しい思い出ってタグが付いたものが
たくさんあるけれど
もっと、いろいろな気持ちがあったように思います。
もう、思い出せないですが。

VAKタイプ分けテストをやってみて
私は、視覚聴覚が優位でした。
見たこと、聞いたことはわかりやすく書けますが
体感したことを、言語化するのには
時間がかかります。
そう言うことなんでしょうか…

話は変わりますが
小説を読んでいる時に
見たこともないのに、その世界が目の前に広がって
すっかり、世界に入り込んでいます。

先週末から「ダビンチ・コード」の世界に入り
今は「天使と悪魔」の世界にいます。

ダビンチ・コード」は映画(テレビ)で見たと思いますが
ドキドキしましたが、ややこしく感じたことしか
実は、覚えていませんでした。

今回、本を読んで内容もよく理解できましたし
ダビンチ・コード」の世界で、ドキドキして楽しかったです。
今は「天使と悪魔」です。次は、「インフェルノ」です。
ダン・ブラウンにちょっとハマってます。

映画のように、頭の中で広がる世界を作れる
言語って、すごいと思います。

2023年 4月読書感想まとめ

4月は忙しくて疲れていたけれど、だから、逆に小説をたくさん読めました。

小説を読むことで、意識が違う世界へ行ける…という感覚がありました。

ビジネス本を読む気力がありませんでした。

月末あたりから「ダビンチ・コード」の世界にハマって、そのまま5月に入っています。


水を縫う水を縫う感想
それぞれの人が気づかずに持っている固定観念の多さに気づく場面が多く、私はそこがとても興味深かった。自分は偏見を持っていないと思っている人が多い。でも、実は気づかないうちに、まったく悪気なく、日常的に偏った視点で見ているという事実を感じた。そんな中でも、自分のやりたいこと、ありたい姿に近づけるように生きていくことの大切さと、人のことをわかった気になっていて、意見が合わない時、本当にその人のことをわかっているのかの確認は大切だと感じた。
読了日:04月01日 著者:寺地 はるな
キャリアをつくる独学力――プロフェッショナル人材として生き抜くための50のヒントキャリアをつくる独学力――プロフェッショナル人材として生き抜くための50のヒント感想
独学力に目が行っていたが、キャリア理論をもとに実際的な話があり、個人、組織とものキャリアについて様々な側面からの視点で語られていた。サラリーマンが多い環境にいると異業種とのつながりを持つことがなかなか難しい。その分思考がその業種に偏ったものになってしまっている。そういう環境にある人にとっては、横のつながりは非常に有効で視点を変えた思考が生まれる。主体的に学びをすすめることを知り、独学力という言葉の意味を書き換えることができた。
読了日:04月01日 著者:高橋 俊介
方舟方舟感想
終始、息苦しい気持ちでいっぱいだった。推理だが、私にとって少ししんどかった。色々な推理があり疑心暗鬼になりながらも犯人がわかり、ホッとしたのも束の間最後の結末にまた息苦しくなった。読んでいて、読者として気持ちを手のひらで転されているようなところが素晴らしく上手いと感じた。
読了日:04月02日 著者:夕木 春央
きらきらひかるきらきらひかる感想
ダイバーシティ多様性を表現しているいいストーリーだなと感じたが、なんとも1990年代のものとは驚いた。映画化されて薬師丸ひろ子が出演しているとはまったく知らなかった。その時代にはどう映っていたのだろうと思った。人としての魅力が描かれていて、ストーリーとしてもとても暖かさが感じられた。
読了日:04月02日 著者:江國 香織
ブラックサマーの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)ブラックサマーの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
面白かった。前作に引き続き、何層にも重なり合っている謎を一つ一つ紐解いていく感覚がよかった。血液という動かせない証拠があり、八方塞がりのように見える中、どうやって切り崩していくのかが、とても楽しみだった。
読了日:04月02日 著者:M W クレイヴン
人的資本の活かしかた 組織を変えるリーダーの教科書人的資本の活かしかた 組織を変えるリーダーの教科書感想
管理職向けの一冊。昭和の時代とは組織や管理職の在り方が変化してきていて、部下をどのように育成していくのかというところに大きな割合が移っていると感じている。ただ、それを年齢が上の上司がどこまで理解しているのかというところには課題があると感じているが、自分の周りではチームビルディングや働き方改革の本質についてもわかりやすく書かれていた。
読了日:04月02日 著者:上林 周平
罪と祈り罪と祈り感想
罪は、深いと感じた。結局、罪を犯すと悲しい結末が待ってる。因果応報。人の心に深くついた傷は、お金で何とかなるものではなく、胸に傷がつくと言う事なのだろうと感じた。父親たちの行いを知ってまた、子どもたちはそれぞれの父親像を持つと感じた。
読了日:04月05日 著者:貫井 徳郎
ロシア紅茶の謎 (講談社文庫)ロシア紅茶の謎 (講談社文庫)感想
短編だが、推理ゲーム的に楽しめた作品。与えられるヒントをもとに一つずつ考えるところもいいが、主人公のキャラクターもよかった。
読了日:04月08日 著者:有栖川 有栖
イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)感想
気づかなかった…。再読して納得。終わり方、そしてネーミングや主人公のキャラの変わりようにも、ところどころ違和感を感じていたが、サラッと読んでいた。私と同世代の設定とその背景の空気感への懐かしさが上回ってしまって表面的に懐かしく読み進めていた。トリックを知り、じっくりと再読。とても面白い。よく考えられた作品だと思った。
読了日:04月08日 著者:乾 くるみ
優れたリーダーは部下を見ていない優れたリーダーは部下を見ていない感想
部下でなく、タスクを中心に考える。必要のないものは一度やめてみる、期間を区切ってやめてみる、必要があれば戻す。部下からの色々な意見がある中、ついつい流されそうになるところで、タスクを見ることを忘れずにと考えられた。職場では、グズグズと言い訳がましいことを言う人が多い中、サクサクとタスクを中心に進められる組織を作っていきたいと心から思った。
読了日:04月08日 著者:横山 信弘
変な絵変な絵感想
「変な家」とはまったく違うテイストだった。推理ができて面白い。この本も読み終わってから、後で読み返して楽しめた。残された絵から色々なことが推理される。時代の幅が広く、若干誰が誰かわからなくなることがあったが、深く楽しめた。もう一度、読み返して納得できる本が、たまたま続いていて新鮮。
読了日:04月08日 著者:雨穴
閉鎖病棟 (新潮文庫)閉鎖病棟 (新潮文庫)感想
もっと暗い話をイメージしていた。今で言う精神障害の範疇と知的障害を有している人たちの生き様が力強く描かれている。とても温かいものを感じた。とても純粋な思いと、自分でも抑えることのできない衝動との移り変わりを感じることができた。ひと昔前には、今よりももっと差別的な考え方が一般的だったことと、今でも、それが家族同士であっても、そういった考え方がなくなった訳ではないことを悲しく感じた。
読了日:04月09日 著者:帚木 蓬生
追憶のかけら (文春文庫)追憶のかけら (文春文庫)感想
すごく面白いと思った。戦後の手記から紐解かれる作家の自殺について。そして現在とのつながり。推理と言うには時代を超えた大掛かりのものであり、色々なところにヒントがありつなぎあわせていく。何度も騙され疑心暗鬼になりながら、人は、自分では気づかない間に、誰かに恨まれていることがあると言う、とても怖く感じた。壮大で面白かった。
読了日:04月09日 著者:貫井 徳郎
カササギ殺人事件〈下〉 (創元推理文庫)カササギ殺人事件〈下〉 (創元推理文庫)感想
下巻に入って現実の話へと。現実と物語とがリンクし、いろんなヒントが、現実と物語の間で入り乱れていて、また、推理小説の知識やマニアックな部分で楽しめるモノになっていると思った。(私はそうではないのでわからなかったが…)真相に近づいていく中、日本語への和訳で、きっと謎解きが面白味が半減しているんだろうと感じた。ま、すごく工夫された作品だな、というのが一番の感想。
読了日:04月14日 著者:アンソニー・ホロヴィッツ
堂々と老いる堂々と老いる感想
田原さんの意外な一面を垣間見た気がした。討論番組のイメージしかなく、強い人だと思っていた。しかし、実際には精神的なモノに弱く、自律神経が乱れやすいとは、何とも大変なお仕事をされていたんだと感じた。はじめは田原さんの人となりを知りゆったりと読んでいたが、エッセイと言いつつも、やはり、老いても視野広く思考を巡らせるところは、田原さんならでは…と言う感じがあった。歳を感じさせないと思った。
読了日:04月14日 著者:田原 総一朗
おもかげおもかげ感想
何も推理などせずひ読み進めていたので、展開が新鮮に感じられて、最後には胸がいっぱいでとても悲しい気持ちになった。人の人生は、その人が評価するもので、周りの人が思うことではないと強く感じさせられた。両親のいない子供にとって、母親の存在は憧れであり、心の拠り所であったのだろうと感じられた。65歳の年齢になっても、いつまでも子供であることは変わらず親子の関係の深さを教えられた気がした。いい物語だった。
読了日:04月14日 著者:浅田 次郎
仮面仮面感想
久しぶりの伊岡さんの作品。ディスレクシアの困り感はわかりやすかった。計画的でない犯人たちがどうなるのだろうかと思いながらも、怖いと感じた。
読了日:04月15日 著者:伊岡 瞬
甘える技術 彼があなたを手放せなくなる魔法甘える技術 彼があなたを手放せなくなる魔法感想
恋愛だけじゃくて、自己肯定感を上げていくことや、人の気持ちを掴むところなんかは、どんな場面でも応用できると感じた。自分に自信をもっていこうと言う気持ちになれる。背中を押してくれる本だった。
読了日:04月15日 著者:高野 麗子
父の声 (文春文庫 こ 15-2)父の声 (文春文庫 こ 15-2)感想
覚醒剤にハマった人が薬をやめるには、心の支えが必要だということが大切さだと感じた。不思議なことだが、娘のことを救いたいと思う父親の気持ちが娘を救うことになった。安心できる環境って必要なんだと感じた。
読了日:04月16日 著者:小杉 健治
花束は毒花束は毒感想
登場人物のキャラクターが興味深かったが、途中からの展開がさらに面白かった。新実を知ること、知らせることと、罪を償わせることの線引きや、それが表裏一体になっている場合、人はどう考えればいいのだろうかと真剣に考えさせられた。情報だけからの想像で人を知ることの怖さがあった。また終わり方も悶々とさせる。面白かった。
読了日:04月17日 著者:織守 きょうや
レディ・ジョーカー〈下〉レディ・ジョーカー〈下〉感想
物語の始まりから、考えられないほどの展開だと思った。事件を起こそうと思ったきっかけは彼らの中にあったが、社会の中ではそれがどんどんと次の展開を生んでいくことになるんだと。そしてお金はどこまでもつながっているんだということが改めてわかった。最後の村での暮らしを垣間見て彼らは彼らで完結できたんだろうなと思った。それにしても多くの人の人間模様を深く感じた本だった。
読了日:04月19日 著者:高村 薫
微笑む人微笑む人感想
ストーリーの思わぬ展開の方向から、すごく深いと感じた。人はわかりやすいストーリーを聞いて安心する。複雑な背景を単純化してわかったつもりになる。本来は他人には理解できない部分を切り捨てることによってスッキリした気分になる。あるフィルターを通した虚像を私たちは見て、私たちは他人を理解しないままわかったふりをしている。安心していたいから、わかったふりをしていることすら忘れている。わからないことを認めてしまえば不安になる。すごく深く、納得納得。
読了日:04月21日 著者:貫井 徳郎
不機嫌な果実 (文春文庫)不機嫌な果実 (文春文庫)感想
主人公にとっての満足ってなんだろう…と考えてしまった。それほど体裁を気にしているようにも感じられないが、どこまで行っても自分は損をしていると思えてしまう理由は、どこから来るのだろうかと考えてしまった。題名だけは聞いたことがあった本。今更ながら、ありきたりではなく初めての感覚だった。
読了日:04月22日 著者:林 真理子
その後の不自由―「嵐」のあとを生きる人たち (シリーズ ケアをひらく)その後の不自由―「嵐」のあとを生きる人たち (シリーズ ケアをひらく)感想
すごく心深く突き刺さった本だった。程度には差があるが、冒頭の境界線を壊されて育った子どもについて書かれているところに一番共感し、納得した。読んでいるととてもツライ気持ちになったが、自分の気持ちの説明も含めてわかりやすく、さらにもっと大変な思いをしている人の気持ちも想像できた。親が自分の気を紛らすために口にする閉ざされたグチが子どもに与える影響を、世間にも知ってもらいたい。
読了日:04月22日 著者:上岡 陽江,大嶋 栄子
告解告解感想
人の心の中にある罪の気持ちについて考えさせられる本だった。重い罪を背負った人に通じるものではなく、それに苦しめられているかどうかが大きく左右する。人の心は見えないが、自分の起こした罪をどう受け止めて、どう生きていくのかは、人によって異なり、残念ながら罪の大きさでなく、罪の意識を感じる度合いも人によって異なる。加害者と被害者家族という立場の違いはあるが、通じ合えたことは読んでいて嬉しく感じた。
読了日:04月22日 著者:薬丸 岳
今、出来る、精一杯。今、出来る、精一杯。感想
オーディブルで読了。著者自身の朗読だったので、一言一言の意味が、より伝わってきたように感じられた。みんな分かって欲しい気持ち満載で、理解してもらえないことからくる寂しさもいっぱい感じた。自分が歳を重ねたせいか、若さからくる余裕のなさを感じるが、それがまた若さなんだとも思えた。人の気持ちを気にかけてあげることで、自分が甘えられないことを損したように感じる気持ち、昔あったな…と懐かしく思えた。すごくいいあてている作品だと思えた。
読了日:04月23日 著者:根本 宗子
ストレングス・リーダーシップ―さあ、リーダーの才能に目覚めようストレングス・リーダーシップ―さあ、リーダーの才能に目覚めよう感想
ストレングスファインダーをもとにしたその資質と実践についての説明。どのリーダーのあり方が正解ということではなく、それぞれの強みから得意とするリーダーのあり方や、その他リーダーについての資質が示されている。自分の強みを活かしてどう言ったリーダーを目指すのかの指針になると感じる。自己理解のツールとしてストレングスファインダーは有効だと感じた。
読了日:04月23日 著者:トム・ラス,バリー・コンチー
ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)感想
SFではあるが、それ程かけ離れてはいないと感じた。健康、予防、肥満、アルコール、カフェイン、少しずつ健康対策として世の中で進みつつある。少し前にはヒロポンが出回っていたり、喫煙者の割合が多かったことを考えると、その点では時間の問題かと感じた。意識の話は、具体的な想像が難しい分、私にはイメージが追いつかなかった。
読了日:04月23日 著者:伊藤 計劃
むらさきのスカートの女むらさきのスカートの女感想
私にとってはよくわからないストーリーだった。むらさきのスカートの女の行動を終始監視している女にとってむらさきの女はどういう存在だったんだろうか。事実はよくわからないが、物事が起こった時にあるあるな女性心理や行動には頷けた。世間にはいろんな人が一緒に生活しているんだ、と感じた。
読了日:04月23日 著者:今村夏子
10年後、生き残る理系の条件10年後、生き残る理系の条件感想
とても幅広く理系学生や理系で就職した後の様子など、経験談から書かれていた。理系だけではないが、本当に先が見えないので参考にすれば良いと感じる。ただ、この本も2016年初版なので情勢が、さらに変化していることを踏まえる必要がある。しかし、基本的なことは変わっていないとも思った。理系だからと言って、専門に特化することなくリベラルアーツも大切にと言うところが腑に落ちた。(私は理系ではないけれど)
読了日:04月23日 著者:竹内 健
珈琲屋の人々 (双葉文庫)珈琲屋の人々 (双葉文庫)感想
珈琲屋に集う人たちのお話しかと思って読み始めたが、結構重かった。それが、珈琲屋の軽さとちょうどよくて面白い。人を殺した者への人の興味も納得できる気がした。自分がやったことのないことを、すでに経験している人の言葉を聞きたくなる気持ちを感じた。あと、綺麗事ではない人間模様とその切り口が興味深く面白かった。
読了日:04月24日 著者:池永 陽
ちっぽけな恋 珈琲屋の人々ちっぽけな恋 珈琲屋の人々感想
全体的に人を殺したことが、ことさらクローズアップされすぎていて、ちょっと濃く感じた。
読了日:04月25日 著者:池永 陽
鴨川ランナー鴨川ランナー感想
すごく新鮮だった。外国の人から見た日本や概念、アイデンティティを爽やかに考えさせられた。二人称からはじまり、少し違和感を感じたが、その後の英語通しでの会話を日本語で表現されているところなどはうまく考えられていると思えた。自分の国を離れると普段以上に自分のアイデンティティを考える機会が増えるのだろうと思った。日本人の私が読むのと、他の国の人が読むのとでは、本の印象は全く違ったものになるだろうと思った。
読了日:04月26日 著者:グレゴリー・ケズナジャット
珈琲屋の人々 宝物を探しに珈琲屋の人々 宝物を探しに感想
珈琲屋に慣れてきてしまって、はじめの頃の新鮮さはないけれど、珈琲屋の店内が細かく想像できるくらいになってきた。学生時代アルバイトをしていた店を土台に自分の中で作り上げられた。読むごとに、自分の学生時代に戻る感覚がある。
読了日:04月27日 著者:池永 陽
錯覚の法則~成功者は脳をあっさりその気にさせる~錯覚の法則~成功者は脳をあっさりその気にさせる~感想
私にとってすごく良かった。心理学的な視点での話が多くわかりやすかった。また、この世の全てが錯覚だと思ってもいいとも感じた。錯覚の中で生きてる私たちだから、一歩引いて考える習慣が必要。そして、生き方として社会的成功と人間的成功のどちらも必要だということがよく分かった。何度も読みたい本になった。
読了日:04月27日 著者:西田 文郎
珈琲屋の人々 どん底の女神 (双葉文庫)珈琲屋の人々 どん底の女神 (双葉文庫)感想
いつの間にか珈琲屋が定着し、カウンセリングに訪れる人が増えてきている。読んでいる私自身も1冊目の驚きや新鮮さは無くなってきた。どちらかというと珈琲屋側の身内として、相談ごとを聴いている感覚を持って読みすすめた。
読了日:04月29日 著者:池永 陽
世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?世界のエリートはなぜ、「この基本」を大事にするのか?感想
何冊か外資系でコンサルタントされた方の本を読んだが、いつも思うのは、とにかくわかりやすい。そして、効率について説かれている。仕事の基本に効率が不可欠であり、優先順位やほうれんそう、ロジカルシンキングなど、とにかく、日々、常に頭を働かせることを重ね、さらに年月を重ね磨かれてきていると感じる。日常の仕事の習慣を変えることで年単位では大きな変化があると感じている。私の勝手な外資系のイメージだが、何のために仕事をやっているのかを常に明確にしていると感じる。対して日本にはそこまでの気質が薄いと感じる。
読了日:04月29日 著者:戸塚隆将
プリズム (実業之日本社文庫)プリズム (実業之日本社文庫)感想
すごく面白かった。リレー推理みたいな展開で、それぞれがそれぞれの視点から真犯人を推理する。一つの答えしかない問題を色々な側面からの思考とその面白さが感じられた。回り回って犯人は・・・。余韻がまたよかった。
読了日:04月29日 著者:貫井 徳郎
ダ・ヴィンチ・コード(上) (角川文庫)ダ・ヴィンチ・コード(上) (角川文庫)感想
映画も見たことがあって面白かったが、入り組んでややこしいストーリーだという感覚があった。私には書籍で読んだ方が、圧倒的に情報が入りやすいと感じた。謎がたくさんあって、それがまた事実に基づいた背景からのストーリーだというところに、本物の緊迫感のようなものを感じる。これは映画を見た時と同様だ。終始、追い込まれるようなドキドキ感があった。次は下巻かと思ったら、中巻だったので、この物語を長く読めるとは…これまた嬉しい。
読了日:04月30日 著者:ダン・ブラウン
ダ・ヴィンチ・コード(中) (角川文庫)ダ・ヴィンチ・コード(中) (角川文庫)感想
誰が味方かわからない感覚を持ちながら、謎を一緒に紐解いている感じで読み進める。こういう海外の謎解きの著書を読む時に、その暗号や書き残されたものをそのまま感じられないところに、言語の違いをもどかしく感じる。これが、その言語で読めていたら、面白さも倍増しているんだろうと思った。下巻でどんな展開になるのかが楽しみ。映画を見た覚えはあるが、ややこしかった覚えが強く、結末を覚えていない…。
読了日:04月30日 著者:ダン・ブラウン
ダ・ヴィンチ・コード(下) (角川文庫)ダ・ヴィンチ・コード(下) (角川文庫)感想
謎が解明され本当の黒幕が登場し、暗号を解いていく面白さが最後の最後まで楽しめた。推理や謎解きというものの中に、暗号の解読という分野があることや、暗号が複層的な意味を持つことの面白さがあった。本物の作品や団体がある上でのストーリーなので、非常にドキドキさせられた。
読了日:04月30日 著者:ダン・ブラウン
ウクライナから来た少女 ズラータ、16歳の日記ウクライナから来た少女 ズラータ、16歳の日記感想
ズラータが日本へくることになった経緯から日本での生活まで、ウクライナの16歳の少女の感覚で綴ってくれている。日本のハイコンテクストな社会についても新鮮な視点で描かれていた。日本の同年代の人たちに読んでもらいたいと感じた。
読了日:04月30日 著者:ズラータ・イヴァシコワ
カムカムマリコカムカムマリコ感想
連載なのかな、その時勢の話題が多く、また恐れることなく書かれているのでオンタイムだと、さらに面白いだろうなと。何に対しても、人にはいろいろな考え方があるけれど、林さんの意見はサバサバしていて、自分への批判も入っていて、気持ちいい。
読了日:04月30日 著者:林 真理子

読書メーター

意図して発する言語として

私は、あまりアドリブで話せる方ではないですし
以前は、言語化したり、言葉として発したりすることに
苦手意識を持っていました。

苦手でも、話さないといけない時には
文章を作ったり、講演の文字起こしをしたりして
一所懸命でした。

入塾してからは
読書をしたり、投稿したりして
書き言葉を磨くことに力を注いでいたことに気づきました。
文章として、思っていることを書けたらいいな
という思いからです。

そこから、自己開示ができるようになって
思っていることを、書けるようになったと思っています。

でも、今日気づいたことは
英会話のように、話し言葉としての
言語という観点で考えたことがなかった、と言うこと。

なんか、目から鱗です。

人前で話すために、いろいろなことをしてきましたが
言語として、日本語を上手く操れるような…
ということは考えてなかったですね。

とっても、いい視点をもらえました。
なんとなく、言語を発するのではなく
意図したことを発せられるように
練習してみたいと思いました。
ちょっと抽象的ですね。ちょっと疲れてます。笑

それぞれの強みを活かす

今の職場では、会議には役職者が出るという
慣習のようなものがありました。
私は昨年度、転勤してきて
それに対して、違和感をもっていました。

会議の目的や性格から
現場からの意見をもらった方が、実態が反映されるという会議でも
残念ながら、そういう人選ではありませんでした。

1年間、ブツブツと言いながら

ある会議メンバーの、人選を行なっていた時
その会議の目的や性格にあった候補を私が上げていたら

今まで、役職者で会議を行なっていたので
そういった選出をしたことのない人ばかりで
「でも、他の部分でちょっと…」と、反対される…

よくよく聞いてみると
結局、どこから見てもいい人を選ぼうとしていたようす。
周りからの納得や、なぜ選ばれたのかの説明のつきやすい人
という観点で選んできたと、今までがそうだったと。

私は、候補に上げたい人の
長所を会議で出してもらえたら、会議での役割が果たせることと
今は、会議に必要な人を選んでいることを伝えると
すごく納得されてしまって、逆に、こちらがびっくりしました。

「そういう基準で言うと…」と

私が話した内容を汲んで、さらに踏み込んだ人選をしてくれました。
伝わって、よかった。

組織には、たくさんの人がいるにも関わらず
標準的な人を良し、とする感覚が
今の職場には、まだまだ強くあります。

誰か一人の考えよりも
いろいろな人の強みを見つけて、組織で活用できるように
得意分野を活かしてもらう方がいいと、実感しています。
自分の得意分野を発揮できた人は、本当に生き生きとしています。
そして、得意じゃない人がやる仕事よりも絶対にいい。
強みって、大切です。

私も毎日、情報をもらって
やっと、そういう考え方ができるようになったと思います。

今年、新しいメンバーでの会議で成果を出すことで
こういった考え方の定着へと、つながってほしいです。

職場でもできるだけ…

個人的には、私の心配性の性格から
ピンチに備えていることが多いので
ピンチよりも先に、若干、前倒し気味に
自分から、先に思い切ることが多いです。

自分の健康診断をするイメージで
うまくいっていないものを、チェックするのは
いいことですね。

50代になって思うことは
これは、組織によっても違うと思いますが

うちの職場は、昭和的な古い体質の組織なので
50代の私に、意見人する人は基本的には少なく…

日々の、そういった環境に慣れてきている私も
特に、新しいものに対して積極的であろう、としています。

自分が少し若い時にも
新しいものに脅かされると、攻撃する50代を見てきたので
そうはならないようにと。

職場でも、できるだけ
殻を破っていける50代をめざしています。

 

 

juneberry-miyatomo.hatenablog.com

 

 

独特の風土

不快さって、はじめて感じた時には覚えているんですが

それが、日々の生活の中に入ってくると

日常になってしまって、自分でも忘れてしまっていな…と思います。

 

以前は、遠距離通勤だったのですが

その不快さも、1年経つと日常になっていました。

それが解消した今は

以前に比べると、とても健康的な生活を送っています。

 

職場のことになりますが

今、不快に感じていることは

管理職や上司の話が、長いこと。

 

勤務先独特の風土って、あると思うのですが

「話が長い」ことが、今の勤務先の風土だと感じています。

だから、見本となるモデルを見て、その部下もまた話が長い…

 

「長い」というのは

当然ですが、必要でない話が長いので

私には、すごくストレスです。

 

もしかしたら、今の職場では

これをコミュニケーションだ、と思っているのかも知れない

とも思っています。

 

そういえば、以前の職場では

管理職同士のやり取りは、とてもシンプルでした。

私は、その方が楽です。

 

でも、良かれと思ってそれをやっている人と

そうでない、と思っている私とでは

突き詰めると、やっぱり相容れない部分もあります。

 

今まで、不快なことがあった時には

きっと若い頃は

「それが社会人だから」というような感覚で

自分の不快さを、ぎゅーっと心の奥底に隠していました。

それがいつの間にか、自動で行われているんだと思います。

 

でも今は、敏感に不快さに向き合って

迎合することなく

一応、自分を出せています。

 

職場の良いところは受け入れながら

そうでないところは、少しずつ変えていけるように(理想)

という感じで、目に見えない風土に不快をもちつつ

細々とやっています。

失敗はマイナスでなく

 


最近感じることは、以前よりも

失敗をマイナスと考えなくなった
ということです。

失敗ではなく、経験と思えるようになったことと
失敗だったら、次に変えればいい
と考えるようになったんだ、と思います。

思考って、本当に少しずつ変わっていくので
自分でも気づかないうちに大きな変化があって
少し驚きますが

もし不具合があれば、また考えればいい、とか
試行してみて…という考え方が
今働いている組織には、なかったので
考え方が固くなっていた、とも思います。

でも、試行という考え方や、柔軟な考え方を少し入れることで
提案する側の人たちから出てくる言葉が
少しずつ柔軟で、前向きな雰囲気に
なってきたように感じます。

まだまだ、すべてがそうではないのですが
少なくとも
私のプライベートや、仕事やり方の土台の部分が
柔軟になっていて
自分としても、すごく楽になりました。

それまでは、ゼロか100かの世界にいたような気がします。

2023年3月 読書感想まとめ

 


3月は資格試験がありました。

勉強時間確保のために、年始から2ヶ月間、本を読んでいなかったので

久しぶりですごく楽しく読めました。

疲れた時には、小説を読んで癒される…

違う世界に連れて行ってくれてリフレッシュできる…

という感覚が強い1ヶ月でした。

 


70歳が老化の分かれ道 (詩想社新書)70歳が老化の分かれ道 (詩想社新書)感想
70歳と言うと、まだ先のことに思えたが、内容は常識を覆すような内容ばかり。少し痩せ気味がいいだと言うのは欧米をもとに考えられたもので、がんの罹患率の高い日本人にとっては免疫力が高まるぽっちゃりの方がいいと。納得の内容。人生100年時代は、若くして100まで生きられると勝手に思っていたが、体力が衰えてくる70歳からの30年間をどう生きていくのかを考えていかなければならない時代だと感じた。
読了日:03月06日 著者:和田 秀樹
汝、星のごとく汝、星のごとく感想
幼少期から親に振り回されている主人公たち。ヤングケアラーの彼らの優しさを感じながら心が痛む。誰かに依存しなくていいように、自立できるように、いつでもどこにでも飛び立てるように準備しておくことは大切で、自分の足で立てることは、自分を守るためであり、また自分の弱さを誰かに肩代わりさせないということ…いざという時には、誰に罵られようと切り捨てるそうしないと人生が複雑になってくる…すごく心に響いた言葉がたくさん。一人で生きていく覚悟、誰にでも必要だと感じた。
読了日:03月07日 著者:凪良 ゆう
非常識な成功法則【新装版】非常識な成功法則【新装版】感想
再読だけど、感想を書いたかどうかは覚えていない。でも、感覚的にはすごく新鮮で、こんな内容だったっけ?という感じ。1回目読んだ時と、響くところがまた違うのか…?今回は、不思議ととてもドロドロとした神田さんの一面を見た気がした。成功するまでは泥臭くガツガツいく「悪の感情」が頑張れるモチベーションになるのはとても共感できた。そして、成功した人の言葉と、その中途の言葉とは若干ニュアンスが変わってくるところにも納得がいった。最終的には幸せとお金とは関係のないことも何となくわかった。
読了日:03月08日 著者:神田昌典
フェミニズムってなんですか? (文春新書 1361)フェミニズムってなんですか? (文春新書 1361)感想
フェミニズムっていう言葉、わかっているつもりだったけれど、表面的にしかわかっていなかった。フェミニズムって思っていたよりも深いし、範囲も広い。私たち女性自身も差別だと思っていないような無意識のところまで入り込んでいて、どこから考えていいのかわからなくなった。理系の女子が少ない要因とフェミニズムについて、とても関係していると感じたけれど、それのどこから考えればいいのか。私たちの生活の土台の部分から大きく揺るがされると感じ、自分自身もそういった考えをよしとしてきたとわかり、複雑な気持ちがした。
読了日:03月08日 著者:清水 晶子
最高のオバハン (中島ハルコの恋愛相談室)最高のオバハン (中島ハルコの恋愛相談室)感想
とっても通快。パルコさんのあつかましさとハッタリに押されながらも、全体にどこか下品ではなく、すごく納得できるところに吸い込まれていく。お金は持っているけど、使いたくないようで、ケチな感じは受けないけど、財布の紐を固く結んでいるところも、親近感?がわく。ハッキリと言われることがなかなかない世の中で求められる人なのかも知れないと思った。
読了日:03月10日 著者:林 真理子
あなたの人生、片づけますあなたの人生、片づけます感想
片付けられない人や捨てられない人。その心の奥底にあるものをしつかりと紐解き解決していく。片付けることは、物ごとが、その人の中で消化できていないとできないことなんだと実感できた。自分が片付けられずに置いてあるものも、全く同じだとよくわかった。物と言うよりは、物ごとに思いを持っているうちは、片付けられないんだな… 。人の心理と片付けがすごく繋がっていると感じられた。
読了日:03月11日 著者:垣谷 美雨
心はどこへ消えた?心はどこへ消えた?感想
心理師の著者が、日々感じたことを心理師の目線を通して語ってくれている。心を表す方法は手紙や言葉や態度など色々あることにも気づかされた。「上の目」を持つことも客観視できるひとつの方法だと感じた。多くのクライエントの心の揺らぎを垣間見れる感覚がとても新鮮だった。固定化された自分の視点に気付かさせることが心理師の仕事だと感じた。
読了日:03月11日 著者:東畑 開人
人生ってなんだ (講談社+α新書)人生ってなんだ (講談社+α新書)感想
鴻上さんの本を初めて読んだ。とても深くて面白い。人が人間として考えていることを、俯瞰して描かれている。色々な人の人生を見ながら、演劇の世界で脚本を書いて、たくさんの人と仕事をしている人だからこそ、気負わずに描ける文章だなとつくづく感じた。エッセイの中に人の思考の様々な部分が詰め込まれているように感じる。また他も読んでみたいと思う。
読了日:03月12日 著者:鴻上 尚史
AI初心者のためのChatGPT 始め方/活用法: ChatGPTで仕事はどう変わる?我々はAIとどのように共存する?人工知能がもたらす変革とは 今から我々はどう動くべきかAI初心者のためのChatGPT 始め方/活用法: ChatGPTで仕事はどう変わる?我々はAIとどのように共存する?人工知能がもたらす変革とは 今から我々はどう動くべきか感想
ウワサのchatGTPについての概要を含めてわかりやすく解説されている。会話形式なので面白い。なぜGoogleが緊急事態宣言を発令するのかや、AIを活用するということの具体的なイメージを持つことができる初心者向けの本だった。私にとっては、使い方だけでなくその背景がわかりやすく描かれていたことが学びになった。これからは、AIをExcelのように活用できる人が重宝される時代になるのではないかと。
読了日:03月12日 著者:寺澤伸洋
香君 上 西から来た少女香君 上 西から来た少女感想
上橋さんの作品を初めて読んだ。あっという間に引き込まれた。自然の香りや身の回りの色々な香りから、また、人から出ているフェロモンのようなの香りが、感情によって変化する様子などがあり、今は空気として捉えているが、昔の人間がもしかしたら持ち合わせていた力かも…と思うところもある。とにかく、一人の少女が今後国の行末を含めてどのように関わっていくのか、とても興味深い。久しぶりに何も考えずに物語に入った。
読了日:03月12日 著者:上橋 菜穂子
怒鳴り親: 止まらない怒りの原因としずめ方 (小学館新書 435)怒鳴り親: 止まらない怒りの原因としずめ方 (小学館新書 435)感想
気楽な気分で選んだ本だったが、非常に重く、しっかりとした内容だった。私自身が、怒鳴り親だったなと思い出される部分とそこから抜け出す方法を考えていた頃が思い出された。また、親の生育歴や、愛着や発達の問題も絡んでくるところは、個々のケースによって異なるため、本当に判断の難しいところだとも感じる。子どもが小さい頃に家庭で気をつけておく事柄がピックアップされているので、その点ではとても有効だと感じた。
読了日:03月12日 著者:土井 高徳
くちびるに歌をくちびるに歌を感想
どんな話かな…と思ったら、Nコンの話しで「わたしが大好きな手紙」がテーマだった。自分もあの歌に思い入れがあったので、興味深く読めた。15歳ってホントに大人でもなく子どもでもなく、微妙な年齢だと感じる。自分ってなんなんだろう?と考え始める可愛い時期だと思っている。人生と言うには少し早いが、それぞれの違いを感じて成長していく時期を感じさせてもらえた。
読了日:03月13日 著者:中田 永一
終止符のない人生終止符のない人生感想
ショパンコンクールで闘った時の言葉、「敵は自分自身の中に潜む弱い心だ」が心に響いた。常に自信が漲っているように見えた反田さんの中にもそんな心があったのかとも思った。また、音楽家というだけでなく自分がマネジメントする側に立つことにも積極的で、コロナ禍でもその精神を最大限活かし、チャンスに変えている目の付け所やスピード感は、一起業家であると感じた。これからは、音楽の世界が当事者によるプロデュースやマネジメントで栄えてくる時代がくると感じた。
読了日:03月13日 著者:反田 恭平
カササギ殺人事件〈上〉 (創元推理文庫)カササギ殺人事件〈上〉 (創元推理文庫)感想
久しぶりに王道の殺人事件を読んだ気分。昔読んだ怪人20面相やホームズを思い出した。上巻の最後の一言に心乱され、下巻がすごく楽しみになった。答えだけ教えられても解き方がわからないのは消化不良というか、欲求不満というか、面白い展開だと感じる。
読了日:03月15日 著者:アンソニー・ホロヴィッツ
旅行者の朝食 (文春文庫)旅行者の朝食 (文春文庫)感想
ひとつひとつの料理の説明も魅力的だが、それを取り巻く知識と、周りの人のやりとりがとても面白い。食というと自分の文化と繋がっていて、聞いていると美味しそうだけれど、実際に食べた時に自分がどう反応するのかがわからないから、また興味深くその時が楽しみに感じる。知らないことを体験するのは本当にいくつになっても楽しみに思う。実際の体験がないと、味覚の想像は難しい。だからこそ、すぐに食べられないものは、こういう本での想像が訳に立つのかと思った。
読了日:03月15日 著者:米原 万里
腹を割ったら血が出るだけさ腹を割ったら血が出るだけさ感想
少女趣味と言えばそれまでだが、その少女っぽいストーリーに年甲斐もなくキュンときた。全体的にストーリーが映像のように見えた。周りの目を気にして本心を出せずにいる若い子の気持ちが綴られ、それに共感できる人と、そうでない人の感覚の違いに傷つく主人公の気持ちに私は共感できた。
読了日:03月16日 著者:住野 よる
ウェルテルタウンでやすらかに R.I.P. werther townウェルテルタウンでやすらかに R.I.P. werther town感想
軽く楽しい本。自殺の名所、安楽死をテーマとして町おこし的なストーリー。考えが斬新だったので、もっともっと詳しく知りたかった気持ちが強くある。面白さの中にも人の生死について、何をもって安楽死なのか、周りの者が誇りと思える死を良し、とするのも確かによくわからないと感じた。物語の世界を、もう少し深く知りたく思った。
読了日:03月18日 著者:西尾 維新
そして誰もゆとらなくなったそして誰もゆとらなくなった感想
この本の中にも書かれていたが、小説と思ってよみはじめてしまった。軽い感じのエッセイだと感じた。「何者」くらいしかよんていなかったが、のクールな感じとはまったく違い驚いた。
読了日:03月18日 著者:朝井 リョウ
死神の精度 (文春文庫)死神の精度 (文春文庫)感想
以前に死神の浮力を読んだと思う。少し感覚が違った。一つ一つの物語に余韻が残されているところが私は良かったと思った。死神の仕事が何度も人間世界を行き来していることは理解していたが、あぁととても懐かしい感覚を持って終了する感じがまた良かった。
読了日:03月19日 著者:伊坂 幸太郎
誰かがこの町で誰かがこの町で感想
日本ぽくて怖い話だった。殺人事件を調べる系、久しぶりに読んでドキドキした。周囲からはみ出ることをとても恐ろしく感じるのは、日本を含めたアジアで見られる傾向だと感じる。もっと楽に生きればいいのに…と人ごとなら言えるが、実際、自分の身に降りかかってくるとどこまで実行できるか、私も自信がない。それほど、日本人の心の奥深くに鎮座する問題だと思った。
読了日:03月19日 著者:佐野 広実
よくがんばりました。よくがんばりました。感想
貧しく不遇な少年期を過ごし、縁を切った父親の死をきっかけに改めて故郷を訪れる。人が何をどう感じるか、というのはその視点に大きく左右されていて、全体像を知ると違ったモノが見えることもあると感じた。自分が捨てられない執着は自分がじんせいをかけて大切にしてきたもの。そして、そこまで大切にして来た自分を褒めてあげることで、手放す強さが湧いてくると。執着というとマイナスイメージがあるが、褒めてあげるという視点から見てみたいと思った。
読了日:03月20日 著者:喜多川 泰
ひとごと (角川文庫)ひとごと (角川文庫)感想
それぞれの短編が解決するわけでもなく、途中経過のような感覚がある。日常に流されているいろんな出来事、ひとつひとつに焦点を当てると、それぞれに大切なことがあると感じた。生活の周囲で見聞きすることひとつひとつに、いらんなストーリーがあると感じた。
読了日:03月20日 著者:森 浩美
鍵のない夢を見る鍵のない夢を見る感想
途中まで読んだ記憶があった。それぞれの短編に凝縮されている気持ちの重さに圧倒された。それぞれの主人公の表と裏の気持ちと言うか、体裁と自分の思いと言うか、相手との気持ちのすれ違いのようなモノからくるもどかしさを感じたことが共通点だった。好きな相手の考え方と自分の思いが異なる時に、こんなにも言えない人がいるのかな、ともどかしさを私は強く感じた。
読了日:03月20日 著者:辻村 深月
アイネクライネナハトムジークアイネクライネナハトムジーク感想
短編みたいだけど、繋がっている不思議な感覚だった。また、時代が前後していることになかなか気づけず、後でなるほど…となる箇所もあって、だんだんと物語の建て付けがわかってきた感じだった。さいとうさんも登場し、残念ながら私は楽曲が分からず、ピンと来なかったが、斉藤和義さんを知っていればもつと奥深く楽しめたんだろうな…とかんじた。
読了日:03月20日 著者:伊坂 幸太郎
エゴイスト (小学館文庫 た 42-1)エゴイスト (小学館文庫 た 42-1)感想
なるほど…エゴイストかと思った。自分がやってあげたいことをすすめていくことが、本当にその人にとって良いことかどうかは、わからないと確かに感じた。しかし、多かれ少なかれ、人は自分がやってあげたいと思うことを軸に人と接しているし、それがすべてエゴイストかどうかと言われれば、少し異なると感じる。でも、選択肢の少ない人に対して良いと思うことを提示することは、本当にその人が自立してその選択をしているかと考えると難しいとも感じた。良かれと思って…というのは自己欺瞞が潜んでいることもあるのだろうか。
読了日:03月21日 著者:高山 真
ペッパーズ・ゴーストペッパーズ・ゴースト感想
小説と現実の融合のような、その理由もわたし的には納得のできる物でなるほど面白いと思った。ニーチェの幸せについてがベースとなってそれぞれの解釈で幸せに向かってすすんでいく感じ。ファンタジーチックなところもあるが、心強い味方が現れ物語が進んでいくことに安心感を覚えた。立場立場でそれぞれ感じることが異なり、また個人によっても考え方が違うのは当たり前だが、自分と違った考え方には、まだまだもどかしさを感じる部分を感じてしまうと思った。
読了日:03月21日 著者:伊坂幸太郎
病院サバイバル―週刊東洋経済eビジネス新書No.414病院サバイバル―週刊東洋経済eビジネス新書No.414感想
コロナ禍で注目されるようになった医療職の働き方について、看護師の前残業や、人材不足に反して潜在看護師の多さ、医学部の地域枠、地方の国公立よりも都市部の私学医学部人気、そして医学部の偏差値上昇によって本当に困るのは患者だということ。医師のブラックな働き方については本当に深刻な問題だと感じた。
読了日:03月21日 著者: 
果つる底なき (講談社文庫)果つる底なき (講談社文庫)感想
池井戸さんの作品を久々に読む。正面からの殺人が登場するのは初めてかもと思った。金融機関とそのお金の動きと、出世競争に目が奪われた。大人の世界は怖いな…と今更ながら感じた。時代は変わったのだろうか。
読了日:03月22日 著者:池井戸 潤
全米トップ校が教える自己肯定感の育て方 (朝日新書)全米トップ校が教える自己肯定感の育て方 (朝日新書)感想
ソシオメーター理論が興味深く感じた。周りの評価などの社会性として、相手がどのように感じているかの自分なりの判断が自己肯定感だと言っている。なるほど…と納得。また利他的であること人に好かれること、人に優しくすることが大切。また、ソシオメーター理論の大切なところは、周りが実際にどう思っているかではなくて、周りがどう思っているかを自分がどう感じるかだと言うこと。利他的に行動していると周りがどう思っているのかと言う不安な気持ちが解消し、自己肯定感が上がり、最終的には周りがどう思おうと言うこととは別問題になると。
読了日:03月22日 著者:星友啓
冷血(上)冷血(上)感想
前半の加害者と被害者の日常生活を読みながら、これから起る事柄を予想してドキドキして怖かった。嫌ミスってこんな感じだっただろうか…と思いながら読み続けた。事件後の警察の動きに変わり、飛ばされた犯行部分が逆に自分の中で、クローズアップされてしまい、その様子を期待していた。すでに終わった事件となっているが、わからない部分が多く、怖さを感じてしまうところが、面白いと思えるところでドキドキが止まらない。下巻が楽しみ。
読了日:03月25日 著者:高村 薫
我らが少女A我らが少女A感想
過去の事件を中心にしながら、その周りを紐解いていく過程で、その事件に焦点が当たっているようでそうでなく、周りで起こっていた様々な事実がわかってくるところが面白い。私が一番興味深く感じたところは、ADHDや精神の手帳を持っている脳の機能障害のある人の頭の中を覗けた気持ちになったところ。薬を飲んで、だんだんとテンションが下がっていくところや、逆に薬が切れてきていろんな思考が登場し、飛び跳ねているところなどは、そう言う事なんだな…と感じられた。
読了日:03月25日 著者:髙村 薫
レディ・ジョーカー〈上〉レディ・ジョーカー〈上〉感想
高村薫さんの作品2作目にして、やっと焦点に慣れてきた。見えないところが知りたくなり、モヤモヤしたまま時代も超え、周りの登場人物が動いて、また複雑になる感じが面白い。下巻でどんな展開になるのかが楽しみ。
読了日:03月26日 著者:高村 薫
リセットリセット感想
年代も近くとっても共感でき、そういう意味で面白かった。時代が変わっていく中で、理想の女性像はあるけれど…そして、母親世代とのギャップ。理想だけ言われても結局、責任を取ってもらえるわけでもなく…なんか分かる…時代は確実に変わっていってるけれど、その速度がゆっくりだつたり、家庭内では変化していなかったりで、世代によってはしわ寄せが女性に集まっているところがあると思った。結局、家庭にはそれぞれの価値観とルールがあり、一斉にと言うわけには行かないと感じた。
読了日:03月27日 著者:垣谷 美雨
最高のオバハン 中島ハルコはまだ懲りてない! (文春文庫)最高のオバハン 中島ハルコはまだ懲りてない! (文春文庫)感想
面白いだけでなくて深い。ズケズケ言う、オバハンハルコのアドバイスの中に、すごく心理学的な視点があると感じた。自分が一番大切にしているものやありたい姿、自己概念を暴いていくところが、あっぱれと言う感じ。こんな人が周りにいたら、自分の視点だけでなく、どんどんと世界が広がって楽しいだろうなと思った。
読了日:03月28日 著者:林 真理子
死ぬならば、死にたいときに死ぬならば、死にたいときに感想
認知症を実体験できるようなストーリーだった。もしかしたら、自分がそうなることもあるような、その時にこんな気持ちになるような気がした。何もかもが理解できずに、わからなくなってしまえば、悲しむようなこともないが、まだらに認知症が出るとすれば、とても悲しいだろうと感じた。
読了日:03月28日 著者:辻堂 ゆめ
Iの悲劇 (文春文庫 よ 29-3)Iの悲劇 (文春文庫 よ 29-3)感想
どうしてもWの悲劇のイメージが強く、思っていた内容とまったく違っていて、それはそれで面白かった。田舎の公務員か都会の企業の勤め人か、と言う問いもありながら、現代の人々の生き様、幸せはそれぞれの価値観(思い込みかもしれないが)であるとも感じた。田舎へ移住する人たちのそれぞれの思いとちょっとした推理が、田舎の風景とともに心地よかった。
読了日:03月28日 著者:米澤 穂信
ストーンサークルの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)ストーンサークルの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
面白い。伝統的な推理小説、王道という感じだが新しい作品だというところがまた興味深い。ストーリーの奥深さと着々と真相に近づいていく感覚がホームズや、コロンボ的で懐かしく感じられた。謎が何層にも重なっていて、すぐに答えが出てこないところにも、早く次を読みたい気持ちを掻き立てられた。早速シリーズを読んでみたいと思った。
読了日:03月31日 著者:M W クレイヴン
掬えば手には掬えば手には感想
人の気持ちがわかるというのは、すごい力であるようだが、読み進めるうちに、実はそれほど不思議な力ではないように感じられた。自分がその人をどう受け止めるか、どう関わっているのか、どれだけその人に思いを馳せているのかが関係していると思えた。そして、相手の気持ちとして感じられたものを、その相手に返しているのかどうかは、周りが評価する大きな指標になっているとも感じた。結局、相手の本当の気持ちは聞いてみないとわからない、と当たり前に思った。面白かった。
読了日:03月31日 著者:瀬尾 まいこ

読書メーター

知らないことは怖い

私は、環境から考え方がゆっくりと変わっていきましたが
それは、毎日の少しずつもらえた正しい情報が
凝り固まった私の考えを、溶かしてくれたと思います。

人って、知らないことを
怖いことだと思って、想像だけで恐れたり
憶測で判断したりして
勝手に怖がって、枠を決めているんだと
今なら…わかります。

 

弾けて殻が破れる

今までの人生で
自分の殻を、破ったな…と思えることは

親が希望する進路から離れた時と
新規採用で就職した会社を辞めた時
そして、親がいい顔をしなかった結婚を選んだ時かな
と思いました。

全部、殻の外に飛び出した感覚がありました。

でも、その時には
周りの人に聴いたり、リサーチしたりせずに
自分がやりたいことを選ぶ、という感覚で
本当に、怖いだけでした。

でも、殻を破ってみても
日常の生活が続いているだけで
思っていたような、恐ろしいことは
ありませんでした。

私には、きっと思いが溜まっていたので
冷静に考える…と言うよりは
押さえていた気持ちが、弾けたようなモノ
だったんだと思います。

今なら「そんなの大したことがないよ」
と言えますが

昔の私は、一人で抱えて
誰にもできず、相談することもなく
それこそ、殻にこもっていたので
私のような若い人がいれば
教えてあげたいです。

傍から見ると、大したことないのですが
自分にとっては、弾けて殻が破れたと思える
すごい体験でした。

2022年12月 読書感想まとめ

12月の読書まとめです。

春まで少し忙しくなるので読書ができなくなるので、年末の休み期間には読みだめをしました。63冊とは、たくさん読んだな…と思います。

大きくハマったのは、ミレニアムシリーズ、あとはいい本ないかなと言う感じで色々な方面に手を伸ばしていました。小説はだいたい覚えていますが、そうでない本では内容がしっかりと自分の中に入っておらず、読書メーターに感想を書く時点で、再読と気づくと言うなんとも恥ずかしいことが2回もありました…。

 

時間の関係で、春まで読書を封印しますので残念です。

また、4月ごろから始めたいと思います。また、よろしくお願いします。


道は開ける 文庫版道は開ける 文庫版感想
ちょっと意外だった。欧米よりも、日本には不安になる人が多いと思うのでこの本はとても合うと思った。不安をどう解消するのか、不安が解消すれば道は開ける…と言うこと。不安をもとに悩むことは必要がないと言うことだ。疲労と不安を予防することが健康的だと感じる。
読了日:12月01日 著者:D・カーネギー
佃島ふたり書房 (講談社文庫)佃島ふたり書房 (講談社文庫)感想
明治から昭和を背景に、古書を巡りながら時代時代の人間模様が見られた。明治から昭和までは、戦争もあり、今ほど平和な時代ではなったことが本当によくわかる。そこに人が人を想う心の純粋さが表れているように感じられた。
読了日:12月02日 著者:出久根達郎
今日がもっと楽しくなる行動最適化大全 ベストタイムにベストルーティンで常に「最高の1日」を作り出す今日がもっと楽しくなる行動最適化大全 ベストタイムにベストルーティンで常に「最高の1日」を作り出す感想
まず、イラストがあって子どもも含めて、読むことが邪魔くさい人たちにもわかりやすい。行動するにも最適な方法があるということ。午前、午後の仕事や勉強の仕方、参考にしたいと感じた。毎日のルーティーンだからこそ、すごく大切な積み重ねになることばかりだと思った。
読了日:12月03日 著者:樺沢 紫苑
路感想
大学時代に実らなかった恋心と10年経って出会った男女の物語。もどかしく思うような恋心を中心に、台湾と日本との親密なつながりが表されている。昔の台湾で起こっていた事と、現在に起こっていることが絡まり合って、台湾人の日本への、そして、日本人の台湾への双方の思いが温かく感じられた。
読了日:12月03日 著者:吉田 修一
精神科医が教える病気を治す 感情コントロール術精神科医が教える病気を治す 感情コントロール術感想
感情コントロールとはどういう事だろうと思いながら読み始めた。自己治癒力を使うことが病気を治すことに有効だとよくわかった。そのための感情コントロール。感情をコントロールすることで、自分の身体を守る。自分でまず病気を受容することや自分の不安をなくすこと、自分の中に溜め込まず、周りの人との繋がりを大切にし、いつも感謝する。すごく当たり前で、少し前の時代では当たり前だったことのように感じました。現代に足りないものをあげられた気がしました。
読了日:12月04日 著者:樺沢紫苑
墨のゆらめき墨のゆらめき感想
人間味という言葉が合うような作品だと思った。設定も珍しく、書家についての興味や、代筆で見られる書の才能が素晴らしい。素晴らしいと言っても、その字を見たわけではないので、あたかも、文字が見えるようなその描写が素晴らしくて、私の中の想像の世界がどんどんと広がった。文字で表現された作品の舞台が、読者に想像されて、それぞれの読者の中でどんどんと積み上がっていく感じ、本にしかない醍醐味だと感じた。
読了日:12月05日 著者:三浦 しをん
最後の息子 (文春文庫)最後の息子 (文春文庫)感想
吉田修一さんのデビュー作ということを後で知る。作風は変わるんだと感じた。オカマバーを経営をする閻魔ちゃんと同棲する主人公。その2人の間に、女心や男心が絡み合って、最後には寂しさを感じた。
読了日:12月07日 著者:吉田 修一
望み望み感想
事実は1つだけど、それを知るまでは不安から色々な葛藤があり、望みに支配される…。事実が明らかになれば、そんな葛藤は何の意味もないくらいにどうでもいいことになっている。しかし、人として、親としての望みを持っているときには、事実よりも自分の望みが思考を支配する。終始、これほど、心を揺さぶられる作品は初めてだと思った。
読了日:12月07日 著者:雫井 脩介
ファンに愛され、売れ続ける秘訣ファンに愛され、売れ続ける秘訣感想
初めて和田裕美さんの本を読んだ。私も和田さんと同じような性格なので、すごく腹落ちした。そして、こういう営業をしていきたいと思った。そして、ファンをつくることがどんな仕事をしていても共通していると感じた。個人的にはタイプが似ていると思うので、もっと和田さんの本を読みたいと思った。営業やマーケティングの本で、ガンガン行かずに、こういう視点の本はあまり見たことがない気がした。よかった。
読了日:12月08日 著者:和田 裕美
熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録 (幻冬舎文庫)熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録 (幻冬舎文庫)感想
ニュースで知っていた出来事の裏側を見る感じでは、面白い。幼少期から逮捕勾留されるまでの思いなどを語っている。100億円使ってしまうことや、それを返せてしまうところ、やっぱり庶民感覚とは違う。華やかな世界の優秀な人だとは思う。でも依存症なんだと感じた。
読了日:12月08日 著者:井川 意高
医者が教える 50代からはじめる 老けない人の「脳の習慣」 (ディスカヴァー携書)医者が教える 50代からはじめる 老けない人の「脳の習慣」 (ディスカヴァー携書)感想
50代になると、まず感情が大切だとよくわかった。むやみやたらと感情を優先するのではなく、刺激を受けて、また自分の感情を制御しながら、好きなことのために行動する。脳が活性化されないと老けるんだとわかった。ルーティーンにならないように、刺激のある生活を続けたい。
読了日:12月08日 著者:和田 秀樹
岩波文庫的 月の満ち欠け岩波文庫的 月の満ち欠け感想
すごく神秘的なストーリーだった。点と点とが繋がっていって全体を見ると全貌が見えてくる。初めは怖い子どもだったけれど、だんだんと、その大人びた発言にも親しみが湧いて、最後の最後には可愛らしく感じられた。純粋な愛が見えた気がした。
読了日:12月09日 著者:佐藤 正午
正欲正欲感想
人の性欲について性的指向について深く掘り下げられていて興味深かった。人に対しての性欲だけではないマイノリティがあると思っていない世間にとっては、理解の難しい世界だと少しわかった。犯罪の線引きも、性的欲求を満たす対象が人であることが一般的だが、そうでない人を考えると見えない部分が大きすぎるように感じた。みんな自分の感じていることが他と一緒かどうかがわからず不安だから確認をしている。多様性を言われる時代、多様性はの線引きはまったくなしで本当に受け止められるのかと感じた。
読了日:12月10日 著者:朝井 リョウ
カエルの小指 a murder of crows (講談社文庫)カエルの小指 a murder of crows (講談社文庫)感想
詐欺でツラい思いをした少女をチームで助ける、と言う作戦。しかし、さらに裏、さらにその裏があり、さらに謎が多く最後まで油断できない感覚があった。面白い。「カラスの親指」から引き継がれた、詐欺被害者を助けようという思いと、あれから年月が経って新しいメンバーやブランクを感じさせず未だ衰えない手技があり、安心して読み進められた。
読了日:12月10日 著者:道尾 秀介
誰でもできるのに9割の人が気づいていない、お金の生み出し方誰でもできるのに9割の人が気づいていない、お金の生み出し方感想
お金儲けに対して罪悪感を持っている人が背中を押してもらえる本だと思った。自己肯定感が低く自信がない人は、特に自分の勝手な思い込みが自分の進みたい道を邪魔してしまっていることがあるので、それを取り払えそうに感じた。そして一人でチャレンジするのではなく、仲間を作ってつながりを増やしていくことが自分に影響を与えてくれるとのこと。今いる自分の世界の外を知ることが大切だと感じた。
読了日:12月10日 著者:今井 孝
#真相をお話しします#真相をお話しします感想
どちらかと言うと長編が好きな私だけど、この短編は面白くてすごく満足できた。短い物語の中、それぞれのパンチが効いているところがいい。ハッとさせられたり、ゾクッとさせられたり短い中に盛り込まれているのが面白い。内容が今風になっているのがまた、身近に感じられた。
読了日:12月10日 著者:結城 真一郎
人生の締め切りを前に 男と女、それぞれの作法 (講談社+α新書)人生の締め切りを前に 男と女、それぞれの作法 (講談社+α新書)感想
私が印象的だったところは、伴侶に先立たれても女性の方が長生きだと言う話から、女性は家事が死ぬまであり、コミュニティもたくさん持っている。しかし男性は会社しかないから世界がなくなると。でも、近年女性も働き出しているのでこれからは変化するのか興味あり。これからの60代は今までの人生設計と違った生き方が必要になる。今はその過渡期であると感じた。
読了日:12月11日 著者:田原 総一朗,下重 暁子
かわいそうだね? (文春文庫)かわいそうだね? (文春文庫)感想
1話目は女の表と裏と、いやらしさが面白かった。綺麗事では済まされない本音がいっぱい。2話では、男女構わずモテる子が、つれなくされる相手に引き寄せられてしまうところには、一般的には自分の好きな人を見つけておめでとうっていう感じだろうけど、私はどこか寂しさを感じた。女が女友達に対して抱いている気持ちは、どこかでライバル心のようなものがあるのだろうか…。魅力を感じるとやっかみも同じくらい感じてしまう。これは、女友達の性?それを超えると友情が芽生えるんだろう。
読了日:12月11日 著者:綿矢 りさ
道化師の蝶 (講談社文庫)道化師の蝶 (講談社文庫)感想
読み深められていないから、まず、難しいなと言う感想。芥川賞受賞だったんだ、と後で知った。翻訳の翻訳だとか、それぞれの国でその言語を知って書き始めることだとか、言っている内容の面白さを感じるところもあって不思議な内容だな、と思って読んでいた。全体を通しての理解は、あまりできていない。文学って、すごいと思った。私が知っているところなんてほんの少しなんだと思った。
読了日:12月12日 著者:円城 塔
その日のまえに (文春文庫)その日のまえに (文春文庫)感想
死を目の前にすると、どんな風に相手にかかわるのだろうか…子どもでも大人でも、みんなその年齢なりに真剣に相手のことを考えている。それが後で考えてみておかしくても、その年齢で精一杯考えたこと。人は必ず死ぬのだけれど、日常生活の中では、死などまったく考えていない。身近な人もいつかわからないけれど、いずれは死んでしまうのだと考えた。
読了日:12月13日 著者:重松 清
きっと、よくなる! (サンマーク文庫)きっと、よくなる! (サンマーク文庫)感想
著者の子どもの頃からの経験を交えながら、自分の思い込みや、思考の癖など教えてもらえた。とても優しい語り口調で、みんなが幸せになることを願っておられるように思った。優しい本でした。
読了日:12月13日 著者:本田 健
複利効果の生活習慣 健康・収入・地位から、自由を得る (フェニックスシリーズ)複利効果の生活習慣 健康・収入・地位から、自由を得る (フェニックスシリーズ)感想
本当にその通り、日常の生活の中のすごく小さなことを積み上げていくことが将来の成功につながっていると。いろいろな例を上げながら、真正面から複利の効果を語ってくれている。とても些細なことばかりだからこそ、何度も聞いて自分の中にとどまらせておきたいことばかりだった。ルーティーンとマンネリ化とは表裏一体なので、熱意や刺激を保てるようには本当に必要だと感じる。ベストだと思って作ったルーティーンを自分で変化させることも大切。将来の複利イメージしながら些細なことを大切にしたいと思った。
読了日:12月14日 著者:ダレン・ハーディ
爆弾爆弾感想
犯人らしき男との取り調べを舞台に繰り広げられる言葉での心理戦が面白かった。爆発から市民を救う謎解きと同時に、お互いの人格の奥底に潜んでいるものへと刺激を与え動揺させる。時間の経過をリアルに感じながらも犯人の話術に翻弄された。
読了日:12月16日 著者:呉 勝浩
世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法感想
もっとガツガツとくるような内容を想像していたが、まったく違い心理的安全性を主に説いている。仕事をする上で、またパフォーマンスを引き出す最も大切なモノは心理的に安全であるチームである。カウンセリングを行っていた著者がカウンセリング技法を日常の業務内で使いやすく説明している。マネージャーなど役職に就く人にぴったりの本だと感じた。また、管理する立場の人に読んでもらいたいと感じた。
読了日:12月16日 著者:ピョートル・フェリークス・グジバ
送り火 (文春文庫)送り火 (文春文庫)感想
一つの路線を舞台にしての死についてのストーリー。ちょっとホラーチックなものもあった。心の奥底にある思い込みや、思い込みの善悪など、心にグッときた。
読了日:12月17日 著者:重松 清
太陽と毒ぐも (文春文庫 か 32-17)太陽と毒ぐも (文春文庫 か 32-17)感想
好きになる気持ちと価値観とについてが色々な視点から描かれていた。人を魅力的に感じる部分と受け入れられない部分との折り合いはどこでつけるのか。好きなのに受け入れられない部分があるから別れてしまう。誰にでも譲れない価値観があり、それは人には理解されにくい…結局、何を求めているのだろうかと自分でも感じる。結婚後の話ではなく、若い男女のストーリーなので爽やかでいい。
読了日:12月17日 著者:角田 光代
模倣と創造 13歳からのクリエイティブの教科書模倣と創造 13歳からのクリエイティブの教科書感想
デッサンから始める美術と同じで模倣から始めると。これは何度も聞いたことがあるけれどすごく腹落ちした。なんでもいいから自分の得意分野で表現する。無意識のフッと気が抜けた状態が大切で、そういう状態で、今まで入れた知識の中からアイデアが出る。センスと一口で言っても天から与えられたものではないのだとわかった。
読了日:12月18日 著者:佐宗 邦威
センスは知識からはじまるセンスは知識からはじまる感想
センスは才能と思いがちだが、そうではなく綿密な計算や知識の中から生まれてくるということがよくわかった。センスと一言で片付けていることが多く、努力とは真反対のような言葉であるが、その裏には絶え間ない努力があると感じた。とても説得力のある内容だった。
読了日:12月18日 著者:水野 学
それもまたちいさな光 (文春文庫)それもまたちいさな光 (文春文庫)感想
書籍なのに、ラジオのパーソナリティの声が物語の中で共通して流れているあったかい感覚がある。それぞれの恋愛の姿と、その行く末が見られた。いろいろあったが、最終的には、みんな日常の午前中のパーソナリティの爽やかさのようなものがあった。
読了日:12月18日 著者:角田 光代
成約率98%の秘訣成約率98%の秘訣感想
和田裕美さんの本2冊目。ガンガンいく営業ではなく、顧客の心にすっと寄り添いながら入り込み、自分の数字も上げる営業は理想的だと思う。同じようなことを言っているつもりでも、言い回しによって感じられることがまったく違ってくる。営業もだけど、普段の生活での人間関係にも同様のことが言えると感じた。とてもいい本だと思います。他の本も読んでみたい。
読了日:12月20日 著者:和田 裕美
何者 (新潮文庫)何者 (新潮文庫)感想
就活中の大学生の心の揺らぎが、手に取るように感じられた。若い頃はマウントを取りたがる人がいたな…と思い出した。理想や葛藤、自分の思いや体裁などの中でもまれながら、自分は大人になったつもりだが、まだまだ社会を知らない学生感覚が上手く表現されていた。懐かしいと感じた。大人になる第一歩で、自分自身を表現することを恥ずかしいと感じているこの世の中は少し変わった方がいいかもと思った。
読了日:12月20日 著者:朝井 リョウ
屍人荘の殺人 (創元推理文庫)屍人荘の殺人 (創元推理文庫)感想
はじめはザ・ミステリーだな…と思ったが、ゾンビが出てきてパニック映画的な要素が入ってきた。私が勝手に想像した展開ではなく、その意外性が面白かった。久しぶりの山荘ミステリーだった。
読了日:12月21日 著者:今村 昌弘
しょうがの味は熱い (文春文庫)しょうがの味は熱い (文春文庫)感想
綿矢さんの作品にしては、と言う言い方はどうかとも思うが、結婚前の恋愛について丁寧に尖ったところなくかかれていた。今まではどこか奇抜な視点を持っていたように感じていたので、普通っぽく感じた。ただ、その普通の中にもそれぞれの本音部分も現れていて、その辺りのお互いの気持ちが見えるところが興味深かった。
読了日:12月21日 著者:綿矢 りさ
最終便に間に合えば (文春文庫)最終便に間に合えば (文春文庫)感想
それぞれが過ごした期間や、違うシチュエーションでの、恋愛中?の男女の距離について、興味深く読ませてもらった。微妙な関係の視点が面白い。押せば逃げるし、引けば追ってくる男女関係は、渦中にいるとまったくと言っていいほど気づかないから、また面白い。よくある聞いたことのあるような話についての人の心の動きを明確に描かれているところがすごいと思った。
読了日:12月22日 著者:林 真理子
ジョーカー・ゲーム (角川文庫)ジョーカー・ゲーム (角川文庫)感想
スリルがあって面白かった。あの戦争の時代とこのスマートなスパイとがすぐには結びつかなかったが、とにかく面白い。スパイは、相手の手を読みながら、そして数々の情報は、意識の階層を分けて保存する。また、指示命令自体を自分で読み解かなければならないあたりなどが、万が一見つかった時の危機管理であるとは…。スパイとは本当に頭が切れて尚且つ、捉われず、世の中の何ものも信じず、愛情や憎しみを取るに足らないものとして切り捨て、さらに唯一の心の拠り所さえ裏切り捨て去ることができる人だと。
読了日:12月22日 著者:柳 広司
スクラップ・アンド・ビルド (文春文庫)スクラップ・アンド・ビルド (文春文庫)感想
まず、歳とって生きている意味がなくなったら嫌だな…と思った。そして人の優しさってなんだろうか、と考えた。見た目優しくすることもだし、先のことを思っての厳しさもそうだし。本にもあったけれど、突き詰めていくと、公共交通機関で座席を譲ることも実際はどうなんだろうと思えてしまった。老いた後にあるこの光景は寂しいと感じた。
読了日:12月22日 著者:羽田 圭介
ダブル・ジョーカー (角川文庫)ダブル・ジョーカー (角川文庫)感想
ジョーカーゲームが面白かったので、積読本を飛ばして、ダブルジョーカーを読んでしまった。何も証拠がなく誰がスパイかわからない中、一つの仮説をもって進んでいく。スパイ戦がどんどんと複雑になってきて、私の想像力やイメージが、ちょっとついていけなくなってしまった。だから第1弾の方が初心者向きでちょうど面白かった。
読了日:12月22日 著者:柳 広司
在り方在り方感想
在り方や軸という言葉をよく使うけれど、自分の美意識と訳してもらえて、すごく腑に落ちた。自分の美意識を持って生きていると感じた。斎藤一人さんも稲盛和夫さんも大好きなので、とてもしっくりときた。自分らしさや自分の軸ってなんだろうなと思っていたけれど、単純に美意識なんだと納得できた。
読了日:12月23日 著者:永松茂久
超決断力ー6万人を調査してわかった 迷わない決め方の科学超決断力ー6万人を調査してわかった 迷わない決め方の科学感想
優柔不断ではないが、決断するのに時間がかかってしまうことは本当に無駄な時間だと思っていた。とはいえ、混沌の中では悩む時間も必要枠だったと感じることもある。ひとまずは、自分の中でデフォルトを決めておくことの有効性は高いと感じた。また、小説を読むことが決断力に通じているということも朗報だった。
読了日:12月24日 著者:メンタリストDaiGo
50歳からの幸せな独立戦略 会社で30年培った経験値を「働きがい」と「稼ぎ」に変える! (PHPビジネス新書)50歳からの幸せな独立戦略 会社で30年培った経験値を「働きがい」と「稼ぎ」に変える! (PHPビジネス新書)感想
納得できるところと、無理かも…と思ってしまうところとがあった。でもサラリーマンが年収と言っているものは額面の年収であって、そこも年収マジックがあるようだし、経費などを考えると確かにどちらが豊かかと問われれば、年収だけだとわからないとも思った。具体的な例が多く、必ずしもそれがピタッと当てはまってはいないが、家族や子どもを言い訳にせず、もう一度飛び出す勇気を持ってもいいかもと思えた。
読了日:12月24日 著者:前川 孝雄
結物語 (講談社BOX)結物語 (講談社BOX)感想
久久のラノベで、ただひたすらワクワクして読めた。シリーズものなんだろうな、と思いながら、とりあえず今を楽しんだ。
読了日:12月24日 著者:西尾 維新,VOFAN
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
上巻なので、まだまだ謎だらけ。ただ、登場人物も多く、その規模も大きそうなので、どこまでどう話が広がっていくのか、どことどことが繋がっているのか想像して楽しんでいる。久々の長編推理。下巻が楽しみ。
読了日:12月25日 著者:スティーグ・ラーソン
ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女 (下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
下巻は謎解きが入ってきて、展開が面白かった。最終的には保身に回る依頼者に対しては納得がいかない思いもあるが、そこからの展開もまた良かった。知的障害があると思われていた少女が、知能には何の問題もない記憶力の非常に優れたタイプのアスペルガー障害であり、彼女なりに人との付き合い方や距離感を学んでいく過程も微笑ましい。人の心って傷つくこともあるんだよ…という声をかけてあげたいと思った。
読了日:12月25日 著者:スティーグ・ラーソン
起業の天才!: 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男起業の天才!: 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男感想
とても面白かった。江副さんについてはニュースでしか知らなかった。学生時代から起業し、データ通信がない時代に次の時代を見据えていたところは、素晴らしい。日本で新しいことを始めようとした場合、また線引きがなく忖度だけで保っていた領域に踏み込んでしまった場合、時代を読んでいるだけでは成功しないと感じた。そこは、ライブドアの堀江さんも同じ道を通ったように感じた。リクルートの初期は、そこにいる若者にとっては、本当に夢のある企業だったのだろう。
読了日:12月26日 著者:大西 康之
ミレニアム2 火と戯れる女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)ミレニアム2 火と戯れる女 (上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
1巻とは違い、登場人物に関する一定の基礎知識があるため、早くから推理を巡らせることができて、上巻ながら楽しめた。殺人事件についての材料を与えられ、犯人に近いとされる人物について、自分の感覚をどこまで信じられるのか。そうで(犯人でなく)あって欲しいと思う気持ちを胸に下巻へ続いた。あっという間に読み終わってしまう。ミレニアムにやみつき。
読了日:12月27日 著者:スティーグ・ラーソン
ミレニアム2 火と戯れる女(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)ミレニアム2 火と戯れる女(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
上巻からも展開があり、さらに下巻での謎解きでは新たな事実が浮かび上がってくる。2巻は実際の暴力シーンも多いので、ハラハラドキドキ読んでいて痛みも感じながらも、リスペットの生きる能力の高さに驚く。子どもの頃から受け入れられず、大人の都合で自分の存在をもみ消されそうになりながらも、それに一人で立ち向かってきた強さを感じた。そして、本当の彼女を理解する人が周りにいることにも、これから気づくだろうと感じた。
読了日:12月27日 著者:スティーグ・ラーソン
今治タオル 奇跡の復活 起死回生のブランド戦略今治タオル 奇跡の復活 起死回生のブランド戦略感想
ブランディングも大切だけど、そもそも今治タオルが、本当にしっかりした商品だったということだと感じた。こんな商品が、地方に埋もれていたということを考えると、商品をどれだけ知ってもらえるか、ということが本当に大きいと感じた。ただ魅力を知ってもらうだけでなく、持って帰ってほしい情報を用意し、トータルなブランディングが大切。そして、初期からの記録を動画や画像で残しておくことも意外と後でPRに使えるということも納得できた。製造だけでなく、ぶれないブランド戦略があってこそ、さらに商品が大きく成長すると感じた。
読了日:12月27日 著者:佐藤可士和,四国タオル工業組合
ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(上) (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
シリーズとは知っていたが、三部作だとは思っていなかった。3巻目は集大成的で上巻から既に引き込まれる内容。早く早くと読み進めている。公権力を使って逃げ果せようとする人たちとの戦い。リスペットの人間性や素朴な魅力に気づいている人たちが、こちらにもちらほら味方がいるとわかり、国ぐるみの話になっていく。この後どうなっていくのか、まだまだ信用ができないところ。
読了日:12月28日 著者:スティーグ・ラーソン
ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士(下) (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
下巻は、法廷でのやりとりが格好よく圧感だった。今までの不当な扱いがやっと世の中に認められたが、そんな風に扱われたことのないリスペットにとっては戸惑いが多い様子に見えた。アスペルガー症候群であり、ハッカーである彼女にとっては、今の世の中を生きていく術はたくさんあった。尖っているところが少しずつ丸くなってくるところが、微笑ましく思えた。
読了日:12月28日 著者:スティーグ・ラーソン
もう常識にはとらわれない!  50歳からのいい女もう常識にはとらわれない! 50歳からのいい女感想
50歳になる前に読んだ本の再読。50代でどんな女性になっていたらいいのだろうかと悩んでいたころ、心の支えとなった。読み返しても、女性として、そして人として大事なことが押さえられていると思った。50代になると、女性ということから遠ざかるようなイメージで、以前はこの本にたどり着いた。50代を前に女性として忘れたくない点を記してくれている。
読了日:12月29日 著者:TAKAKO
仕事のパフォーマンスが劇的に上がる食事のスキル50仕事のパフォーマンスが劇的に上がる食事のスキル50感想
アスリートへの栄養指導を基にビジネスでどう活かすか、また日頃の健康にどう活かしていくのかが詳しく書かれていた。栄養素の働きを知っておくことも、知った知識を上手く活用することも、結局は本人の関心がちゃんとむいているのかが1番だと感じられた。どのくらいの影響があるのか気づきにくいレベルかも知れないが、日常生活で気にかけていきたいと思った。
読了日:12月29日 著者:川端理香
思考は文字化すると現実化する思考は文字化すると現実化する感想
さっと読めて、分かりやすかった。耳に痛いところもあるので、これをどこまで実行できるか。ワークにもあったが、意味のないものと決めつけることなく、まずはやってみる気持ちが必要だと感じた。ボーッと生きていたらダメだなと思った。何がしたくて、何のために今があるのか。大きなゴールを考えながら、捜しながらでもいきたいと思った。
読了日:12月29日 著者:横川裕之
サーバントリーダーシップサーバントリーダーシップ感想
ある研修で初めて知った言葉を調べていって、この本に巡り合う。読書会で少しずつ読み進めたところもある。読み深めると本当に深い。少し前の時代に書かれた感が強く、また洋書なので少しずつ自分でその時代背景をイメージしながら読むところは多かった。教えは人々の成長を目的とし、あくまでも支えとなっていくところに、とても共感できた。
読了日:12月29日 著者:ロバート・K・グリーンリーフ
サーバント・リーダーシップ入門サーバント・リーダーシップ入門感想
実際の企業内での実践が語られている。サーバントリーダーシップを経営者が推奨してもらえる企業は非常に羨ましい。社員一人が行動しても全体に影響を及ぼすことは少ないが、組織として、サーバントリーダーシップを導入することは、そこで働く人たちの精神面にも大きな影響を与えると感じた。とてもわかりやすい本だった。
読了日:12月29日 著者:金井 壽宏,池田 守男
一九八四年〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)一九八四年〔新訳版〕 (ハヤカワepi文庫)感想
見えない思考を強制され、合わせるための嘘はだめで思考を変えなければならない恐ろしい世界。1940年代から見た1984年がそのように想像されたのか、そういった未知の世界だという意味なのか。とても恐ろしい未来を描いたものだと感じた。思考が統制ことに恐ろしい。言葉を統制することで思考や概念を失くすという考えは更にゾッとした。国によっては統制されているという意味でまだまだ同様の世界がある。そう思うと怖い世界だと思うが、70年経った今でも人類にとって普遍的なテーマのように感じた。
読了日:12月30日 著者:ジョージ オーウェル
武器としての図で考える習慣: 「抽象化思考」のレッスン武器としての図で考える習慣: 「抽象化思考」のレッスン感想
再読だったんだ。それも今年…。これもまた読書メーターがないと気づかなかった。新鮮に読ませてもらった。思考を図に落とし込むことや、図の構造を覚えておくことを有効に使いたいと思った。前回よりも私の中に入っている。はず…。
読了日:12月30日 著者:平井 孝志
騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編感想
抽象思考の村上ワールドだが、まだ私にも理解ができる範囲で安心。本文中にも出てくる、まだ何も起こっていないし、このまま起こらないかも知れない…と言うような言い回し。感想を書いていると、そのまま読者へ伝えられている気もした。まだ全貌が見えていないので下巻の展開が楽しみ。
読了日:12月30日 著者:村上 春樹
マラソン中毒者 北極、南極、砂漠マラソン世界一のビジネスマンマラソン中毒者 北極、南極、砂漠マラソン世界一のビジネスマン感想
知人に南極マラソンに出たいと言っている人がいたので、興味深く話を聞いていると、ある本に感動したからだと言うことで読み始める。イメージしていた本のイメージはもう少し重く、ストイックにチャレンジする様子が綴られているのかと勝手に思っていたので、この明るさ、そして軽さにびっくり。でも、過酷なマラソンに中毒になってしまう人たちが世界中にいるんだ、と言うことにも驚いた。極限に追い込まれた時の自分との戦い、そしてその状況でチームであることの大切さ、人間の本能?本性に近い感覚のように感じた。
読了日:12月30日 著者:小野 裕史
愛着障害 (光文社新書)愛着障害 (光文社新書)感想
愛着障害発達障害の線引きが難しいと感じている。大人になっても愛着からくる課題を抱えている人が多いと私自身も感じている。歴史的偉人の生育歴をもとに愛着形成の説明があり、また作家の遺した作品からも愛着がその人に及ぼした影響はよくわかった。愛着が原因となり各疾患を誘発していることが多く、愛着に着目してもらえることがなかなか少ないことにも共感できた。愛着問題の臨界期は青年期だと言うことと、自分が自分の親となることは、聞いたことはあったが、しっかりと理解できた。
読了日:12月30日 著者:岡田 尊司
定年格差 シニアの働き方―週刊東洋経済eビジネス新書No.407定年格差 シニアの働き方―週刊東洋経済eビジネス新書No.407感想
人の寿命がどんどんと長くなっていくことに対して、定年が対応でき切れていないことについて、定年を迎える人はどのように乗り切っていけばいいのか。人生100年時代と急に言われて、高齢者はどのように生きていくのか。各企業や団体などでされている実践にも示されている。シニアの意識自体も変えなければならないが、それを指導する年下の上司側の意識改革も必要だと感じた。そして、若い時代から、自己のキャリア形成をしっかりと持つことが大事だと思った。
読了日:12月31日 著者: 
第三次世界大戦はもう始まっている (文春新書 1367)第三次世界大戦はもう始まっている (文春新書 1367)感想
戦争は、見方によると全く違った見え方をすると感じる。それは、ブッシュが起こした戦争を見てきて強く感じていた。結局、私たちに入ってくる情報を自分自身でどのように捉えるか、捉えられるかというところに帰結すると思った。マスメディアだけでなく、書籍などからの情報も加味して考えないといけない。(結構、難しいとは思うところだが…)家族形態と国家の形態への着目点は面白いと感じた。私もそうだが、どの国も自分ごととして捉え切れていないところが心痛いと感じた。
読了日:12月31日 著者:エマニュエル・トッド
超訳 アンドリュー・カーネギー 大富豪の知恵 エッセンシャル版【購入者限定特典:アンドリュー・カーネギー講演録「実業家として成功する道」付き】 (ディスカヴァークラシック文庫)超訳 アンドリュー・カーネギー 大富豪の知恵 エッセンシャル版【購入者限定特典:アンドリュー・カーネギー講演録「実業家として成功する道」付き】 (ディスカヴァークラシック文庫)感想
名前は知っていたが、カーネギーホールカーネギーメロン大学…と、こんなに教育、文化、芸術に貢献してくれているとは知らなかった。それぞれ読む人によって、心に響く部分は異なると思うが、私にとって、失敗に寛容になると言う部分が響いた。稲盛和夫さんや渋沢栄一さんと共通する部分があると思うと個人的には嬉しかった。お金の使い方で、人が見えると感じた。
読了日:12月31日 著者:アンドリュー・カーネギー
心眼心眼感想
自分の先入観を持たずに、人の話を聞くことの大切さ、捜査の中で心眼を使うことを大事にしている刑事から、若手刑事が学んでいく。人の思っていることは聞いてみなければわからない。思い込みを持たずに目の前の人の話を聴くことは、この小説の中だけでなく大事だと感じた。
読了日:12月31日 著者:相場秀雄

 

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「罪の声」(講談社文庫)塩田武士

あまりにもよく知っていたあの事件

グリコ森永事件、に似ていて

小説として読めなかった…。

個人的には、興味津々ですごく面白かったです。

子たちのその後がこの通りかどうかはわからないけれど

とにかく、犯罪に手を染めることは

自分に関わる人たちの人生を狂わせてしまう…

ということがよくわかった。

グリコ森永事件の時代の人たちには、とても興味深く読んでもらえる本です。

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

京都でテーラーを営む曽根俊也。自宅で見つけた古いカセットテープを再生すると、幼いころの自分の声が。それは日本を震撼させた脅迫事件に使われた男児の声と、まったく同じものだった。一方、大日新聞の記者、阿久津英士も、この未解決事件を追い始め―。圧倒的リアリティで衝撃の「真実」を捉えた傑作。

著者について

塩田 武士
1979年兵庫県生まれ。関西学院大学卒業後、神戸新聞社に勤務。2010年『盤上のアルファ』で第5回小説現代長編新人賞、11年、将棋ペンクラブ大賞を受賞。同書は19年NHKでドラマ化された。12年、神戸新聞社を退社。16年、『罪の声』で第7回山田風太郎賞を受賞、同書は「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、第14回本屋大賞第3位にも選ばれた。19年『歪んだ波紋』で第40回吉川英治文学新人賞を受賞。ほかの著書に『女神のタクト』『ともにがんばりましょう』『崩壊』『雪の香り』『拳に聞け!』『騙し絵の牙』などがある。

 

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「流」(講談社文庫)東山彰良

人はそれぞれ自分を信じ、自分の家族を守り、生きていた。

しばらく推理ものを読んでいたので、犯人にばかり目がいってしまった…

私には深すぎました。

 

内容(「BOOK」データベースより)

一九七五年、台北。内戦で敗れ、台湾に渡った不死身の祖父は殺された。誰に、どんな理由で?無軌道に過ごす十七歳の葉秋生は、自らのルーツをたどる旅に出る。台湾から日本、そしてすべての答えが待つ大陸へ。激動の歴史に刻まれた一家の流浪と決断の軌跡をダイナミックに描く一大青春小説。直木賞受賞作。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

東山/彰良
1968年台湾生まれ。5歳まで台北で過ごした後、9歳の時に日本に渡る。2002年「タード・オン・ザ・ラン」で第1回『このミステリーがすごい!』大賞銀賞・読者賞を受賞。’03年、同作を改題した『逃亡作法TURD ON THE RUN』で作家デビュー。’09年『路傍』で第11回大藪春彦賞、’15年に『流』で第153回直木賞を受賞。’16年『罪の終わり』で第11回中央公論文芸賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

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「できないのはあなたのせいじゃない ブレインロック解除で潜在能力が目覚める」勝間 和代

ブレインロックは解除すればいいだけ。自分の思考が色々なことで縛られていることに気づきました。

人のせいにしていたところにも気付かされました。

私にとって、何度も読み返したい本です。

 

 

出版社からのコメント

累計発行部数500万部! YouTubeフォロワー22万人突破!

ライフハック界のカリスマ・勝間和代氏が初めて明かす、毒親・メディア・企業の「社会的洗脳(ブレインロック)」を脱け出し、人生をみるみる好転させる実践的技術。「勝間塾」人気コンテンツを完全書籍化。

はじめに
第1章 あなたの思考は無意識にロックされている
第2章 ブレインロックを外す8つの技術
第3章 ブレインロック解除のためのケーススタディ
おわりに

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著者について

勝間和代(かつま・かずよ)
経済評論家。株式会社監査と分析取締役。中央大学ビジネススクール客員教授国土交通省社会資本整備審議会委員。早稲田大学ファイナンスMBA慶應義塾大学商学部卒業。当時最年少の19歳で会計士補の資格を取得、大学在学中から監査法人に勤務。アーサー・アンダーセンマッキンゼー・アンド・カンパニーJPモルガンを経て独立。ウォール・ストリート・ジャーナル「世界の最も注目すべき女性50人」選出。エイボン女性大賞(史上最年少)。第1回ベストマザー賞(経済部門)。世界経済フォーラム(ダボス会議)Young Global Leaders。少子化問題、若者の雇用問題、ワークライフバランス、ITを活用した個人の生産性向上、など、幅広い分野で発言。「勝間和代が徹底的にマニアックな話をするYouTube」は登録者数22万3000人、Twitterのフォロワー75万人、Facebookページ購読者4万6000人、無料メルマガ4万7000部、有料メルマガ5000部(2022年3月現在)など、ネット上で多くの支持者を獲得。5年後になりたい自分になるための教育プログラムを、主宰するコミュニティサロン「勝間塾」にて展開中。『勝間式 金持ちになる読書法』(宝島社)、『勝間式生き方の知見 お金と幸せを同時に手に入れる55の方法』(KADOKAWA)など、著作多数。著作累計発行部数は500万部を超える。
--このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

 

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「マチネの終わりに」平野啓一郎

物語が終わって欲しくない…

と思いながら読みました。久しぶりの感覚。

私にとっては、昔読んだ「マディソン郡の橋」とどこか同じ印象。

大人の恋って感じ。素敵なお話でした。

 

 

内容(「BOOK」データベースより)

天才クラシックギタリスト・蒔野聡史と、国際ジャーナリスト・小峰洋子。四十代という“人生の暗い森”を前に出会った二人の切なすぎる恋の行方を軸に、芸術と生活、父と娘、グローバリズム、生と死などのテーマが重層的に描かれる。いつまでも作品世界に浸っていたいと思わずにはいられないロングセラー恋愛小説を文庫化!

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

平野/啓一郎
1975年、愛知県生まれ。北九州市出身。1999年、京都大学法学部在学中に投稿した『日蝕』により第120回芥川賞受賞。以後、数々の作品を発表し、各国で翻訳紹介されている。2008年からは三島由紀夫賞選考委員を務める。主な著書は『決壊』(芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)『ドーン』(Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞)、『ある男』(読売文学賞受賞)など。また、『マチネの終わりに』は第2回渡辺淳一文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 

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